サルビアの海

サルビアの海

『サルビアの海』は、荻野真による日本の漫画作品。沖釣り専門誌『つり丸』で連載された、港町の船宿を舞台にした人情コメディです。

概要

作者の荻野真が以前『ビジネスジャンプ』で連載していた釣り漫画『おぼこ』をリニューアルする形で始まった本作ですが、実際には全く異なる作品として展開されています。港町の小さな船宿「さるびあ丸」を舞台に、個性的なキャラクターたちが織りなす人間模様が魅力です。

あらすじ

物語は、とある港の小さな船宿「さるびあ丸」とその釣り船を舞台に展開されます。船長のギンコと、甥で仲乗りを務める鉄兵を中心に、船宿にやってくる様々なお客や港の人々との交流が描かれます。笑いあり、人情ありの温かいドラマが、読者の心を掴みます。

主要な登場人物

鯛ノ浦 ギンコ: 主人公。「さるびあ丸」の船長。28歳、独身。かつては「チーム鬼ヶ島」のヘッドとして名を馳せた腕利きの船長ですが、釣りや料理は苦手という一面も。運転技術は一流で、一等航海士の免許を持っています。
蓮池 鉄兵: 「さるびあ丸」の仲乗り。16歳、高校休学中。ギンコの甥で、「さるびあ丸」の後継ぎ。普段はギンコを「おばさん」と呼びますが、外では「お姉さん」か「ギンコ」と呼ばせるようにしています。釣りは得意。
鯛ノ浦 金平: ギンコの父親。「さるびあ丸」の前身である「鯛金丸」の船長。遊漁船を始めるきっかけは、深夜番組「11PPM」を見たことでした。
鯛ノ浦 アワビ: ギンコの母親。旧姓は白浜。海女として働いていましたが、金平と恋に落ちました。銀座に店を持っていましたが、鉄兵の遊漁船「かめりあ丸」を買うために売り払いました。
鯛ノ浦 スズ: ギンコの姉で、鉄兵の母親。病弱で、鉄兵が13歳の時に亡くなりました。「さるびあ丸」の名前は、スズが好きだった歌「サルビアの花」に由来します。
先生: 「さるびあ丸」の常連客の一人。76歳、無職。なぜ「先生」と呼ばれているのかは誰も知りません。過去に上海に住んでいたことがあるようです。
漁太: ギンコと同じ港に属する船宿「大漁丸」の船長。かつてギンコと同じ「チーム鬼ヶ島」に所属していました。
本宮 男吉: 船宿「第一漢船」の船長。45歳、独身。「漢」を自称していますが、行動には疑問符がつくことも。ギンコに好意を抱いているようです。
* 防人 定: 元海上自衛隊隊員。船の機関部に所属していました。自ら「サダム」と呼んでほしいと言っています。

その他

作中には、上記の主要人物以外にも、様々な個性的なキャラクターが登場します。タレントや釣りライター、果てはアンドロイドまで、バラエティ豊かな面々が物語を彩ります。また、実在の人物をモデルにしたキャラクターが登場することも、本作の特徴の一つです。

『サルビアの海』は、釣り好きはもちろん、そうでない人でも楽しめる、心温まるヒューマンドラマです。ぜひ一度、手に取ってみてください。

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