サンセット77

サンセット77（77 Sunset Strip）

『サンセット77』は、1958年から1964年にかけてアメリカのABCネットワークで放送された人気のテレビドラマシリーズです。ワーナー・ブラザース・テレビジョンが制作したこの作品は、当時の私立探偵ものとして他にも『サーフサイド6』『ハワイアン・アイ』『バーボン・ストリート』といった作品と同時期に制作されており、これらは一般的に私立探偵四部作と呼ばれています。しかし、その中でも『サンセット77』は最も長い期間視聴者に愛されていました。

このドラマの舞台となるのは、ロサンゼルスのサンセット大通りに位置する77番地の探偵事務所です。ここでメインキャラクターである私立探偵のスチュアート・ベイリー（エフレム・ジンバリスト・ジュニア）とジェフ・スペンサー（ロジャー・スミス）が、毎回異なる難事件に立ち向かうストーリーが展開されます。作品は「ピンキーサスペンス」として宣伝され、金髪の女性たちが頻繁に登場し、探偵たちとの恋模様も楽しめるなど、視聴者を魅了しました。

シーズン3からは、駐車場係だったクーキー（エド・バーンズ）が探偵として加わり、さらに新キャラクターのレックス・ランドルフ（リチャード・ロング）が加入。また、最終シーズンとなる第6シーズンでは、エフレム・ジンバリスト・ジュニア以外のキャストが降板し、ベイリー探偵一人の物語に集約されて放送が終了しました。

この番組のもう一つの魅力は、印象的な主題歌です。マック・デイビッドとジェリー・リヴィングストンによって作曲されたこの曲はアメリカだけでなく、日本でもヒットしました。また、ドラマ内ではクラブシーンが登場し、主演のロジャー・スミスがギターを持って歌ったり、ピーター・ポール & マリーが演奏する場面も見られました。

放送

アメリカ

『サンセット77』は1958年10月に放送を開始し、全206話が製作されました。当初は毎週金曜日の21時30分から放送されていましたが、1963年9月からは19時30分に変更され、最終回までその時間帯で放送されました。

日本

日本では1960年10月にKRT（現TBSテレビ）で放送が開始されました。当初は日曜日の20時00分から、サントリー一社提供で放送されていましたが、1963年からは放送時間が夜22時00分に繰り下げられ、複数のスポンサーから提供を受ける形に移行しました。また、ナイターシーズンの影響で放送日が不定期になることなく放送が続けられました。1966年4月からは22時30分に固定され、1968年までこの時間帯で放送されましたが、第5シーズンの186話で打ち切られました。

キャスト

主要なキャストには、以下の人物がいます。

• - スチュアート・ベイリー: エフレム・ジンバリスト・ジュニア（声・黒沢良）
• - ジェフ・スペンサー: ロジャー・スミス（声・園井啓介）
• - クーキー: エド・バーンズ（声・高山栄）
• - ロスコー: ルイズ・クイン（声・島宇志夫）
• - レックス・ランドルフ: リチャード・ロング（声・広川太一郎）
• - スザンヌ・ファブレイ: ジャクリーヌ・ビア（声・丹羽たかね）

物語は、さまざまなキャラクターたちと共に織りなす探偵の冒険が中心で、視聴者を楽しませる内容となっています。

文化的影響

特に注目されるのは、プロ野球の巨人軍監督・川上哲治が背番号を「77」に変更したのもこの番組の人気を影響していると言われています。そして、1983年にはニッカウヰスキーのCMにこの番組が取り上げられたこともあります。

『サンセット77』は単なるエンターテインメントにとどまらず、当時の社会や文化を反映した作品として、今も多くの人々に愛され続けています。

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