サンチェ (サンフレッチェ広島)

サンチェとフレッチェ：Jリーグの顔

サンフレッチェ広島のマスコット、サンチェは1992年に登場し、広島県の中国山地に生息するツキノワグマをモチーフにしています。この可愛らしいキャラクターには、彼のガールフレンドであるフレッチェもいます。フレッチェは2000年にお目見えし、二人は広島のアイコンとして親しまれています。彼らの誕生日はどちらも3月20日で設定されていますが、結婚はしていないという設定です。

サンチェという名前は、英語の「サンキュー」とイタリア語の「グラッチェ」から作られており、広島のチーム名「サンフレッチェ」を短縮した形です。初代サンチェは石津孝氏がデザインしたキャラクターで、初代総監督である今西和男氏をモデルにしています。しかし、初代着ぐるみと現在のサンチェは異なり、“強面”と形容される姿を持っています。背番号は320です。

フレッチェの名前には「新鮮さ」「若々しさ」を意味する英語「フレッシュ」が含まれています。フレッチェの背番号は903で、名前は公募によって決定されました。

見た目の変化とテコ入れ

サンチェとフレッチェは数年ごとにデザインが変更されており、これはあたかも人間の成長過程を反映するかのようです。黒目の大きさやキャッチライトなどが取り入れられたデザインのリニューアルが行われ、メディアではその変化を“整形”と表現することもありました。実際には「世代交代」として公式に位置付けられています。2021年現在では、「サンチェジュニア」として親しまれています。

サンチェの人気向上に向けて、2013年には「マスコット総選挙」で32位に沈んでしまったことを受け、クラブが主導で改善策を実施しました。新たに登場した「こやのん」というキャラクターはサンチェをいじるキャラクターとしてスタートし、いわゆる「いじられキャラ」にされさらにキャラ立ちを図りました。

その後、デザイン変更もあり、2014年には「センターポジション争奪！Jリーグマスコット総選挙」で2位を獲得、さらには「第3回輝く!Jリーグマスコット大賞」でマスコット大賞に選ばれるなど、徐々に人気を取り戻しました。2015年の選挙では「うちわ」を配布するなどして、見事に優勝を果たしました。2017年には再び優勝し、人気のキャラクターとして地位を確立しました。

サンチェたいそう

サンフレッチェ広島の25周年を迎えた2017年には「サンチェたいそう」が制作されました。この体操は堂島孝平による楽曲にのせて、当時のアイドルグループに所属していた石野理子さんが歌唱する形で披露されました。初披露は、エディオンスタジアム広島で行われたJ1の開幕節にて行われましたが、このシーズンにチームはJ2降格危機に陥り、成績は低迷をしてしまいました。

そのため、現在は試合のハーフタイムではなく場外ステージでパフォーマンスを行うように変更されています。このように、サンチェとフレッチェは見た目の変化やさまざまなイベントを通じて、サポーターとともに進化し続けている存在です。彼らの存在は、サンフレッチェ広島の応援や地域活性化にも貢献しており、今後も注目されるでしょう。

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