サント＝マリー＝ド＝ラ＝メール

サント＝マリー＝ド＝ラ＝メールは、フランスのブーシュ＝デュ＝ローヌ県アルル郡に位置する、カマルグ地方の主要都市です。フランス本土において、アルル、ヴァル＝スニに次ぐ3番目に広いコミューン面積を誇ります。

この街は、カトリックの巡礼地であると同時に、プロヴァンス地方の海辺のリゾート地としても知られています。その名前は、「海（から）の聖マリアたち」を意味しており、この名前には興味深い伝説が深く関わっています。

市名の由来となった伝説

伝説によれば、イエス・キリストが磔刑に処された後、3人のマリア、すなわちマグダラのマリア、マリア・サロメ、マリア・ヤコベ、そして従者のサラ、マルタ、ラザロたちが、エルサレムから小舟で逃れてこの地に流れ着いたとされています。このうち、マリア・ヤコベとマリア・サロメの2人と、彼女らに従うサラがこの地に留まりました。この伝説が、この街の名前の由来となっています。そのため、この街の名前は「海の二人の聖女マリア」などと訳されることもあります。なお、伝説では、マグダラのマリアはサント＝ボーム山塊へ、マルタはタラスコンへとそれぞれ向かったとされ、各々の地には、彼女たちにまつわる伝説が残っています。

観光と祭事

この地には、街の守護聖人である2人のマリアが眠るとされる教会があります。毎年5月と10月には、彼女たちを祀る盛大な祭りが行われます。特に5月の祭りは、従者サラがロマ（ジプシー）の守護聖人であることから、多くのロマの人々が集まる祭りとしても知られています。

人口統計

この街の人口統計は、1962年から1999年までは、複数のコミューンに住所登録をしている人の重複分を除いた数字が用いられています。2006年以降は、各コミューンの人口統計に基づくものとなっています。参照データは、1999年までがEHESS/Cassini、2006年以降はINSEEのデータです。

姉妹都市

サント＝マリー＝ド＝ラ＝メールは、以下の都市と姉妹都市提携を結んでいます。

ビリャマンリケ・デ・ラ・コンデサ（スペイン）
グロッセート（イタリア）

主な出来事

2020年には、この街のビーチでトップレスで日光浴をしていた女性に対して、フランス憲兵隊が服を着るよう注意した出来事がありました。この様子がSNSを通じて拡散されると、憲兵隊の対応に対する批判や女性の権利を擁護する声が高まりました。憲兵隊は後にフェイスブックを通じて「不手際」を認める事態となりました。しかし、事態は収束せず、最終的にはダルマナン内相が「自由は貴重なものだ。犯した間違いを当局が認めるのは当然のことだ」と表明するに至りました。

外部リンク

Tourism office website

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