サン・マロ

サン・マロ

サン・マロ（Saint-Malo）は、フランスのブルターニュ地方に位置し、イギリス海峡に面した魅力的な港町です。この町は、城壁に囲まれた旧市街を持ち、観光客にとって非常に人気のあるスポットとなっています。サン・マロはイル＝エ＝ヴィレーヌ県の郡庁所在地でもあり、約50,000人の住民が暮らしていますが、夏季の観光シーズンにはその数が200,000人に膨れ上がります。郊外も含めると、その人口は約135,000人に達します。

歴史

サン・マロの歴史は、6世紀の初めに遡ります。この時期、修道士の聖アーロンと聖ブレンダンがこの地に居住地を設けたことから町が始まりました。サン・マロの名前は、ブレンダンの弟子である聖マロに由来しています。また、中世にはこの町は要塞化された島であり、ランス川の河口や公海を制圧していました。現在のサン・セルヴァン地区に位置するAleth岬の砦は、ローマ時代からこの地域を見下ろし、侵入者を監視していました。

町は後に、自らを「アというのもサン＝マロ人である」とし、フランスやブルターニュから独立した存在であることを宣言しました。1590年からの4年間、この町は凶暴な海賊の根城として知られ、海賊船「コルセール」たちは英仏海峡を通行する船に通行料を課し、多くの富を持ち帰りました。ジャック・カルティエはこの町から航海を行い、カナダの発見に寄与しました。彼が訪れたセントローレンス川沿いの土地は、後にケベック市やモントリオールとして知られることになります。また、最初のフォークランド諸島の入植者たちもサン・マロから航海を行い、この土地はフランス語で「Îles Malouines」と呼ばれています。1967年には、サン・セルヴァン市が合併し、正式にサン・マロ市となりました。

さらに、サン・マロは欧州安全保障防衛政策に関連する重要な会談が行われた場所でもあります。英国のトニー・ブレア首相とフランスのジャック・シラク大統領がこの地で会談を行い、欧州連合が自らの軍事力を確保し、国際的危機に対応する能力を持つべきだと強調しました。

主な見所

サン・マロは多くの観光名所が存在し、ブルターニュ地方の中でも特に訪れる人々を魅了しています。以下は、ここで訪れるべき主なスポットです。

• - 旧市街（La Ville Intra-Muros）: 歴史的な城壁に囲まれた美しい旧市街で、独特の雰囲気を楽しめます。
• - サン・マロ城とソリドール塔: これらの歴史的建物は町のシンボルであり、サン・マロ博物館も併設されています。
• - グラン・ベ島とプチ・ベ島: 浅瀬で歩いて渡ることができる楽しい島々で、美しい自然を背景にのんびりと過ごせます。
• - サン・ヴァンサン大聖堂: ゴシック様式の美しい大聖堂で、設計の魅力を鑑賞することができます。

出身者

サン・マロは多くの著名な出身者を輩出しています。特に、カナダの探検家ジャック・カルティエはこの町にゆかりがあります。また、哲学者や医師として知られるジュリアン・オフレ・ド・ラ・メトリーや海賊コルセールとして名をはせたロベール・シュルクフもこの町の出身です。さらに、著名な作家フランソワ＝ルネ・ド・シャトーブリアンもサン・マロ出身です。

姉妹都市

サン・マロは国際的な友好都市関係も築いており、モーリシャスのポートルイスやカナダのガスペ、そして他の地域に幾つかの姉妹都市を持っています。

このように、サン・マロは歴史的な背景と合わせて、多くの魅力を持つ港町です。訪れることで、歴史と文化、人々の営みが織りなす魅力を体験できるでしょう。

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