フォークランド諸島

フォークランド諸島

フォークランド諸島（英語: Falkland Islands、スペイン語: Islas Malvinas）は、南大西洋に浮かぶイギリス領の諸島です。1833年からイギリスが実効支配しており、現在も支配が続いています。主都スタンリー（ポート・スタンリーとも呼ばれる）は、島の東端に位置する都市で、人口は約3,400人（2016年調査）です。通貨としてはフォークランド諸島ポンドとイギリスポンドが使用されています。国際的には、アルゼンチンがこの諸島の領有権を主張しており、1982年にはフォークランド紛争が発生しました。

歴史

フォークランド諸島の歴史は、1520年に探検家フェルナン・デ・マガリャンイスの航海中に初めて発見されたと言われていますが、1592年にはイギリスの探検家ジョン・デイヴィスによって再発見がなされました。無人島であったこの時期、フエゴ島の先住民による到達の証拠も見つかっています。

1764年にはフランスが東フォークランドに入植し、1765年にはイギリスの艦長ジョン・バイロンが西フォークランドに港を設立しました。これにより、両国による領有権争いが始まりました。1767年、フランスは領有権をスペインに譲渡し、1770年にはスペイン軍がイギリス軍を攻撃。イギリスは戦争を避けるため、1774年にエグモントを放棄しました。

1820年、アルゼンチンが領有権を主張し、1833年にはイギリスが再占領しました。この際、チャールズ・ダーウィンが滞在し、諸島の状況を記録しました。その後、アルゼンチンでの内政不安から、1982年にアルゼンチンの軍事政権が再び占領しました。これに対してイギリスは軍事介入を行い、同年6月に島を奪還しました。

地理

フォークランド諸島はアルゼンチンのパタゴニアから約500km南に位置し、東フォークランド島と西フォークランド島、そして776の小島から成ります。総面積は12,173平方キロメートルで、最高峰は754メートルのアスポーン山です。寒冷な海洋性気候で、スタンリーでは1月の最高気温は15度、最低気温は7度、7月は5度、0度です。

経済

経済は主に漁業と羊毛生産に依存しています。フォークランド紛争後は、イギリスの支援を受けた開発が進められ、観光業や農業も成長しています。石油資源が発見されたこともあり、経済成長が期待されています。2010年以降、さらに重要な産業となって将来的な発展が見込まれています。

政治

現在の政治体制はイギリスの王が国家元首であり、地方自治を担う総督が任命されています。立法府はフォークランド諸島立法会議で構成され、住民の選挙によって議員が選ばれています。政党は存在せず、選挙はスタンリーとキャンプの2つの地区で行われています。

文化とスポーツ

島の住民は主にイギリス系白人で、公用語は英語です。サッカーとクリケットが特に人気で、サッカーリーグは1916年に設立されました。国際大会への参加は限られていますが、地域大会での活躍が期待されています。

フォークランド諸島は、アルゼンチンとの領有権問題があるにもかかわらず、独自の文化と経済を発展させています。今後の動向に注目が集まります。

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