サン＝ローラン＝デ＝ゾー原子力発電所

サン＝ローラン＝デ＝ゾー原子力発電所は、フランスのロワール＝エ＝シェール県サン＝ローラン＝ヌーアンに位置する原子力発電所です。この発電所は、ロワール川の中州に建設されており、オルレアンから南西に約30km、トゥールから北東に約80kmの場所に位置しています。

概要

サン＝ローラン原子力発電所では、90万kW級の加圧水型原子炉2基が稼働しており、これらの原子炉は1983年に運転を開始しました。以前は、黒鉛減速ガス冷却炉が2基存在し、1号機は1969年から、2号機は1971年から稼働していましたが、1号機は1990年に、2号機は1992年に運転を終了しました。

この発電所では過去に複数の事故が発生しています。

1969年10月17日、黒鉛減速ガス冷却炉1号機において、燃料挿入中にウラン50kgが溶け出す事故が発生しました。この事故は、国際原子力事象評価尺度でレベル4に分類され、2012年までフランスの原子力史上最も大きな事故とされていました。
1980年3月13日には、黒鉛減速ガス冷却炉2号機でウラン20kgが炉心溶融を起こす事故が発生しました。この事故により原子炉は大きな損傷を受け、3年半の間運転を停止しました。
1987年1月12日午前、ロワール川の凍結により、黒鉛減速ガス冷却炉1号機の冷却が不可能となり、緊急停止しました。その後、西部フランスの送電網を通じてコルドメ火力発電所から非常時冷却のための電力が供給されました。取水口付近の氷の塊は、フランス軍が設置した爆発物によって破壊されました。

原子炉の特性

各原子炉の特性は以下の通りです。

加圧水型原子炉：2基（1983年運転開始）
黒鉛減速ガス冷却炉：2基（1号機は1990年、2号機は1992年運転終了）

脚注


関連項目

フランスの原子力発電所

外部リンク

* ([フランス]]語) [Centrale nucléaire de Saint-Laurent-des-Eaux

もう一度検索