サーティー・セカンズ・トゥー・マーズ

サーティー・セカンズ・トゥ・マーズ：深遠なる宇宙への30秒

サーティー・セカンズ・トゥ・マーズ（Thirty Seconds to Mars、略称：30STM）は、1998年にカリフォルニア州ロサンゼルスで結成されたロックバンドです。その名は、ハーバード大学元教授の論文から引用されたもので、人間の技術力と可能性への賛辞が込められています。バンドの中核を担うのは、俳優として世界的に有名なジャレッド・レト。彼がボーカル、リズムギター、そして作詞作曲を手がけ、独特の世界観を創り出しています。

結成からメジャーデビューまで

1998年、ジャレッド・レトと実兄のシャノン・レトによって、ファミリープロジェクトとしてバンドはスタートしました。その後、メンバーチェンジを経て、2002年にメジャーデビューを果たします。デビューアルバム『サーティー・セカンズ・トゥ・マーズ』は、ボブ・エズリンのプロデュースによる力作でしたが、商業的な成功は限定的でした。しかし、このアルバムは、バンドの音楽性を確立する上で重要な役割を果たしました。

飛躍と成功、そして訴訟

2005年にリリースされたセカンドアルバム『ア・ビューティフル・ライ』は、前作をはるかに凌ぐ成功を収めました。このアルバムから生まれたシングル「ザ・キル」は、MTV Video Music AwardsでMTV2 Awardを受賞。さらに、アルバムはプラチナアルバムに認定されるなど、バンドは大きく飛躍します。大規模なツアーも成功を収め、環境配慮にも取り組むなど、社会的責任も果たしました。しかし、この成功の陰で、バンドはヴァージン・レコードとの間で、契約違反を巡る訴訟に巻き込まれました。

グローバルな人気と記録達成

2009年、訴訟を経てリリースされたサードアルバム『ディス・イズ・ウォー』は、世界中で高い評価を獲得。このアルバムに伴うワールドツアーは、6大陸60カ国以上を周り、300万人以上の観客を動員し、「1枚のアルバムでの最多公演数」としてギネス世界記録に認定されるなど、彼らの圧倒的なライブパフォーマンスが世界中を魅了しました。

そして現在へ

2013年にリリースされた4枚目のアルバム『ラヴ・ラスト・フェイス・アンド・ドリームス』も、Billboard 200チャートでトップ10入りを果たすなど、高い人気を維持し続けています。常に進化を続け、音楽シーンに新たな風を吹き込み続ける30STM。彼らの作品は、深遠なテーマと力強いサウンド、そしてジャレッド・レトのカリスマ性が見事に融合した、唯一無二の存在感を示しています。

メンバーと変遷

バンドの中心は、常にジャレッド・レトとシャノン・レトの兄弟です。しかし、結成以来、数々のメンバーがバンドに参加し、脱退していきました。ベース、キーボード、ギターなど、様々なパートを担当したメンバーたちの貢献が、30STMの音楽を彩っています。現在もツアーメンバーが活動を支え、彼らの音楽は進化し続けています。

ロゴとファンクラブ

バンドのロゴには、モットーである「Provehito in Altum」（深きへ進んでいく）が刻まれています。また、正式ファンクラブ「The Echelon」は、デビューアルバムの楽曲から名付けられました。ファンの深い愛着が、バンドの活動を支える大きな力となっていることは間違いありません。

来日公演

30STMは、日本でも数々の公演を行い、日本のファンを熱狂させてきました。サマーソニックへの出演や単独公演など、彼らの迫力あるライブは、多くの日本のファンに忘れられない感動を与え続けています。

まとめ

サーティー・セカンズ・トゥ・マーズは、ハリウッドスターとロックミュージシャンの融合という、他に類を見ない存在です。その音楽、パフォーマンス、そして活動は、常に人々を魅了し続けてきました。彼らの物語は、音楽の力、そして挑戦し続けることの大切さを改めて教えてくれるでしょう。彼らの今後の活動にも、大きな期待が寄せられています。

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