ボブ・エズリン

ボブ・エズリン（Robert Alan "Bob" Ezrin, 1949年3月25日 - ）は、カナダ出身の音楽プロデューサー、編曲家として知られています。

1970年代前半に、アリス・クーパーやルー・リードといったアーティストのアルバムプロデュースを手掛け、音楽業界でその名声を確立しました。それ以来、彼は多岐にわたるアーティストとのコラボレーションを通じて、数々の優れた作品を世に送り出してきました。

人物

2019年現在、約50年にも及ぶプロデューサーとしてのキャリアの中で、ルー・リード、ハノイ・ロックス、ロバータ・フラック、ピーター・ガブリエル、ドクター・ジョン、ニルス・ロフグレン、カンサス、ロッド・スチュワート、ベルリン、ナイン・インチ・ネイルズ、ジュリアン・レノン、アンドレア・ボチェッリなど、ジャンルを超えた数多くのアーティストの作品を手掛けています。

特に、アリス・クーパーの『スクールズ・アウト』（1972年）、キッスの『地獄の軍団』（1976年）、ピンク・フロイドの『ザ・ウォール』（1979年）などは、彼のキャリアにおける金字塔として高く評価されています。

エズリンの音楽制作の特徴として、オーケストレーションを大胆に導入するなど、ドラマティックな作風が挙げられます。しかし、その一方で、ワイルドで荒々しいロックン・ロールの演出にも独自の才能を発揮し、幅広い音楽性を表現しています。

彼の音楽業界への貢献は、数々の受賞歴にも表れています。2004年には、母国の音楽賞である「ジュノー賞」において、『カナダ音楽の殿堂』（Canadian Music Hall of Fame）入りを果たし、その功績が称えられました。さらに、2011年には同賞の最優秀シングル賞を受賞しています。2013年には、地元トロントでその功績を称えられ、「名声の歩道」に選出されています。

主なプロデュース作品

以下は、ボブ・エズリンが手掛けた主なプロデュース作品の一部です。

アリス・クーパー (バンド)
エイティーン - Love It To Death（1971年）
キラー - Killer（1971年）
スクールズ・アウト - School's Out（1972年）
ビリオン・ダラー・ベイビーズ - Billion Dollar Babies（1973年）
マッスル・オブ・ラヴ - Muscle of Love（1974年）

アリス・クーパー
悪夢へようこそ - Welcome To My Nightmare（1975年）
地獄へ行く - Goes to Hell（1976年）
レースとウイスキー - Lace & Whiskey（1977年）
ライヴ!!アリス・クーパー・ショー - The Alice Cooper Show（1977年）
DADA - DaDa（1983年）
悪夢へようこそ 第2章 - Welcome 2 My Nightmare（2011年）
パラノーマル〜超常現象の館〜 - Paranormal（2017年）

その他アーティスト
* （※アーティストの姓、及びバンド名の数字・五十音順に記載）

ボブ・エズリンは、その革新的な音楽性と幅広い知識、そして卓越したプロデュース能力によって、音楽史に名を刻む重要な人物の一人と言えるでしょう。

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