サーモスタットな夏

アルバム『サーモスタットな夏』の概要

日本の歌手、沢田研二が1997年6月25日にリリースした34作目のオリジナルアルバム『サーモスタットな夏』。このアルバムは、東芝EMI/イーストワールドより出荷され、2003年にはJULIE LABELから再発されました。

編曲と音楽性

本作の大きな特徴は、全編曲を白井良明が手がけた点です。彼の影響を受け、アルバム全体にわたりエッジの効いたギターサウンドが展開されています。従来のポップな要素に加え、強いロック色が感じられるサウンドが魅力です。音楽ファンにとっては新たな側面を堪能できる作品となっており、リスナーを惹きつける要素が満載です。

収録曲の魅力

アルバムには、沢田自身が作詞を担当した「PEARL HARBOR LOVE STORY」という8分近い大作が収められています。この曲では、真珠湾における日本人少年とハワイアン少女の悲恋を描いた物語が織り込まれており、感動的な内容になっています。また、楽曲は楽器の力強い演奏によって引き立てられており、ストーリー性の高い歌詞と相まって聴き手の心に響くことでしょう。

その他にも、収録曲には「サーモスタットな夏」や「愛は痛い」「言葉にできない僕の気持ち」といった多様なインスピレーションを持つ楽曲が並び、それぞれ異なるテーマや雰囲気を持っています。特に「オリーヴ・オイル」や「恋なんて呼ばない」などは、ポップさとロック調が見事に融合し、リスナーの耳を引きつけます。

アートワークとライブ

アルバムのインナーフォトには、巨大なハイヒールのオブジェが使われています。これは、同年3月に行われた沢田研二の一人芝居『ACT#09 ELVIS PRESLEY』のイメージ写真が起源です。デザインは早川タケジの手によるものです。

さらに、同年に行われたライブのファイナルは、日比谷野外音楽堂で開催されました。このライブの後、2022年時点では日比谷野外音楽堂でのライブは行われておらず、一つの時代の終幕を感じさせます。

まとめ

『サーモスタットな夏』は、沢田研二の音楽キャリアの中で特に印象深いアルバムの一つです。彼のロックな側面を存分に味わえる本作は、きっと多くのリスナーに新たな感動を提供していることでしょう。サウンドと物語が巧みに織り交ぜられたこのアルバムは、今なお聴く価値のある作品です。

もう一度検索