JULIE

アルバム「JULIE」の概要

日本の歌手、沢田研二の1作目となるオリジナルアルバム「JULIE」は、1969年12月15日にポリドールからLP盤として発表されました。後にCD化され、1991年と1996年に東芝EMIから、さらに2005年にはユニバーサルミュージックによって再リリースされ、多くのファンに支持されています。

アルバムの背景

「JULIE」というタイトルは、沢田自身のニックネームに由来しています。このアルバムは、彼にとって初のソロ作品であり、ザ・タイガースのメンバーとしても特別な意味を持つ一枚となりました。ザ・タイガースは、1967年から続く大人気のグループでしたが、1969年3月にメンバーの加橋かつみが脱退。その後、音楽シーン全体が変化し、グループの人気は低下していきました。このような状況の中でリリースされたのが本作です。

本作が発売されると、沢田研二はタイガース時代の唯一のソロ作品として多くの注目を集めることになります。アルバムは1971年にグループが解散する前の重要なマイルストーンであり、それ以降、彼はPYGというグループ活動やソロアーティストとしての道を模索していくことになります。

制作陣

アルバムの作詞、作曲、編曲は、全てタイガースでも共演していた安井かずみ、村井邦彦、東海林修が手掛けました。これにより、作品全体に一貫した音楽性が表れています。特に「君を許す」はタイガースのシングルとしてもリリースされ、また「誰もとめはしない」はタイガース時代に未発表の楽曲として存在していました。

商業的成功

本作は、オリコンLPチャートの第1回に2位でランクインし、当時の音楽シーンにおける影響力を示しています。予約だけで15万枚が売れ、発売から1ヶ月で10万枚を売り上げました。この時代、LPが1万枚売れればヒットとみなされていたことを考えると、非常に大きな成功を収めたことがわかります。特に、1位を獲得したのは森進一の「花と涙」ですが、それでも本作の評価は計り知れないものでした。

収録曲

アルバムには以下の全12曲が収録されています。全曲の作詞は安井かずみ、作曲は村井邦彦、編曲は東海林修です。
1. 君を許す
2. ビロードの風
3. 誰もとめはしない
4. 愛のプレリュード
5. 光と花の思い出
6. バラを捨てて
7. 君をさがして
8. 未知の友へ
9. ひとりぼっちのバラード
10. 雨の日の出来事…
11. マイ・ラブ
12. 愛の世界のために

この作品を通じて、沢田研二はソロアーティストとしての新たなスタートを切り、後の彼の音楽キャリアに大きな影響を与えることとなります。「JULIE」は今なお、彼の音楽の礎を築いた重要なアルバムであると言えるでしょう。

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