ザナソンの呪い

『カーズ・オブ・ザナソン』（Curse of Xanathon）は、ダグラス・ナイルズがデザインしたダンジョンズ&ドラゴンズのモジュールで、D&Dエキスパート・セットで使用するために作られました。1986年には、『ザナソンの呪い』というタイトルで日本語版が出版されています。

プロット概要

物語は、ルーナのステファン公爵が奇妙な布告を次々と発令することから始まります。例えば、「全ての税はビールで支払え」「馬は後ろ向きに乗れ」「全てのドワーフは、人間が見て不快にならないように髭を剃り、体を伸ばせ」といった内容です。これらの異常な行動は、ステファン公爵がザナソンの呪いに冒されていることが原因でした。ザナソンは、ルーナの城壁内に住むエゼンガール汗国からの移民たちのクレリックの長であり、ステファンの警備隊長ドラコ・ストームセイラーと共謀して公爵を裏切っていました。

プレイヤーキャラクター（PC）は、公爵の苦悩の原因を突き止め、呪いを解く方法を探し出すという使命を負います。公爵が正常な状態に戻らなければ、軍勢を率いて侵略軍に対抗することができません。PCたちは、ザナソン、ドラコ、そして彼らの手下と戦いながら、呪いを解除するための手がかりやアイテムを見つけ出す必要があります。街を救うためには、数々の困難を乗り越え、謎を解き明かさなければなりません。

ローレンス・シックは、彼のロールプレイングゲームに関する資料集『Heroic Worlds』の中で、このモジュールを「プレイヤーが呪いを取り除くために謎を解く任務を与えられる、街での冒険」と評しています。呪われた街はドワーフの軍勢に脅かされており、プレイヤーキャラクターはこの街を救わなければなりません。

出版履歴

『X3 Curse of Xanathon』は、ダグラス・ナイルズによって執筆され、ティム・トルーマンがアートワークを担当しました。1982年にTSR社から、32ページの小冊子と外装カバーという形式で出版されました。このモジュールは、レベル5から7のD&Dキャラクターを対象とした冒険であり、ダグラス・ナイルズとアラン・ハンマックによって作成され、デボラ・キャンベル・リッチーによって編集されました。1986年10月には、株式会社新和が日本語版を出版しました。

評判

ホワイトドワーフ誌48号のジム・バンブラによるレビューでは、このモジュールは10段階評価で7を獲得しました。バンブラは『Curse of Xanathon』を「探偵冒険」と呼びましたが、「非常に予定調和な事件」であり、「プレイヤーは一連の明確で論理的な舞台を進み、それに従って手がかりを発見する」と評しました。彼は、もしプレイヤーが手がかりを見つけられなかった場合、ダンジョンマスターが彼らを次の遭遇に導く必要があり、それはプレイヤーの自由を損なう可能性があると指摘しました。バンブラは、このモジュールは同時期に発売されたアドバンスト・ダンジョンズ&ドラゴンズ用のモジュールほどではないものの、以前に発売されたシリーズの2つのモジュール、『The Isle of Dread』と『Castle Amber』よりも優れていると結論付けました。

参考文献

* 外部リンク

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