ザビット・マゴメドシャリポフ

ザビット・マゴメドシャリポフ：華麗なるダゲスタンの雄

ザビット・マゴメドシャリポフ（Zabit Magomedsharipov）は、1991年3月1日、ロシア・ダゲスタン共和国出身の元総合格闘家です。その卓越した格闘センスと華麗な試合運びで、多くのファンを魅了しました。

生い立ちと格闘技との出会い

アヴァール人の家系に生まれたザビットは、10歳からレスリングを始め、その後散打を学びました。2003年からは、国立の全寮制武術学校「Пять сторон света（Five Directions of the World）」に入学し、厳しい環境下で武術の鍛錬に励みました。1日に3回の訓練が行われ、月に1日しか帰宅を許されないという過酷な環境で、10年以上の歳月を過ごしました。散打では欧州選手権とワールドカップで優勝するなど、早くから才能を発揮していました。

ACBでの活躍

2012年にプロ総合格闘家としてデビューしたザビットは、2014年にACB（Absolute Championship Berkut）に参戦。ACBフェザー級グランプリでは、決勝でアブドゥル＝ラクマン・テミロフをギロチンチョークで下し、見事優勝を果たしました。2016年には、ACBフェザー級王座決定戦でシェイク＝マゴメド・アラプカノフをKOで破り、王座を獲得。同年にはヴァウジネス・シウバを相手に王座防衛にも成功しました。

UFCでの躍進と引退

2017年、ザビットはついにUFCの舞台へ。UFCデビュー戦となったUFC Fight Night: Volkov vs. Struveでマイク・サンティアゴを相手に、リアネイキドチョークで一本勝ちを収め、パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞しました。その後も、シェイモン・モラエス、カイル・ボフニャク、ブランドン・デイビス、ジェレミー・スティーブンス、カルヴィン・ケイターといった強豪を次々と撃破し、その名を ప్రపంచానికి轟かせ습니다.特にカイル・ボフニャクとの試合では、ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞する激闘を繰り広げました。

しかし、2022年6月15日、ザビットはUFCに引退を通知。その理由については様々な憶測が飛び交いましたが、若くして惜しまれながらも格闘技の世界から身を引くこととなりました。

人物像とエピソード

ザビット・マゴメドシャリポフは、その実力だけでなく、礼儀正しく謙虚な人柄でも知られています。また、同じく総合格闘家であるハサン・マゴメドシャリポフは実弟であり、兄弟揃って格闘技の道を歩んでいます。

戦績と獲得タイトル

ACBフェザー級グランプリ優勝（2015年）
初代ACBフェザー級王座（2016年）
UFCファイト・オブ・ザ・ナイト（2回）
UFCパフォーマンス・オブ・ザ・ナイト（2回）

ザビット・マゴメドシャリポフは、その短いキャリアの中で、数々の輝かしい功績を残しました。彼の華麗な戦いぶりは、これからも多くの格闘技ファンの記憶に残り続けることでしょう。

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