ザ・シャード

ザ・シャードについて

ザ・シャード（The Shard）、またはシャード・ロンドン・ブリッジ（Shard London Bridge）は、イギリス、ロンドンに位置する超高層ビルで、地上310メートル、87階建てを誇ります。このビルは、ロンドン・ブリッジ駅の南西側にあります。2008年に建設が始まり、2012年7月5日に外装が完成しました。長い間「ロンドン・ブリッジ・タワー」（London Bridge Tower）という名前で親しまれていたこの建物は、ロンドンの新たな象徴となっています。

建築とデザイン

ザ・シャードの設計を手掛けたのは、イタリア人建築家のレンゾ・ピアノ（Renzo Piano）で、世界的に評価されている作品を数多く残しています。このビルは、ピラミッドを垂直に引き延ばしたようなユニークな外観を持ちます。外側のデザインは、8つの面で構成されており、それぞれが接触せずに伸びています。この形状は、歴史的にロンドンの風景に描かれている帆船のマストや教会の尖塔を連想させます。

外壁には、角度を付けたガラスが使用されており、名の通り「破片」（Shard）をイメージしています。使用されている低鉄ガラスは透明度が高く、周囲の天候や空の色合いを反映して、ビルの印象を日々変化させます。

機能と施設

ザ・シャードには、さまざまな用途のフロアが配置されています。2階から28階にはオフィスがあり、54,488平方メートルの広さを持ちます。31階から33階にはレストランがあり、5,761平方メートルを占めています。また、34階から52階にはホテルが設けられており、ここにはシャングリ・ラ・ホテルズ＆リゾーツが入居する予定です。このホテルはロンドンでの初の施設となります。

さらに、53階から65階にはマンションがあり、68階から72階には展望施設やルーフテラスが設けられています。75階から87階は塔屋となっており、美しいロンドンの景色を一望できる特別なエリアがあります。52階にはスパも設けられ、訪れる人々にリラクゼーションの場を提供します。

ザ・プレイスとの関係

ザ・シャードの隣には、17階建てのオフィスビル、ザ・プレイス（The Place）またはロンドン・ブリッジ・プレイス（London Bridge Place）が建設予定です。このビルも全てオフィスで構成され、39,963平方メートルの広さを持つ計画です。

特別なイベント

2012年9月3日、ザ・シャードの屋上で特別なイベントが行われました。アンドルー王子をはじめとする40人の参加者が屋上から同時に懸垂下降を行い、これは教育関連の慈善団体「Outward Bound Trust」と退役海兵隊員基金「Royal Marines Charitable Trust Fund」の支援を受けたものでした。このイベントは、現役および退役軍人のための資金を集める目的がありました。

アンドルー王子は、2012年7月5日のザ・シャードの落成式にも出席しています。このビルは、ロンドンの都市景観に新たな魅力を加え、多くの人々に愛される存在となっています。

参考

ザ・シャードは、超高層ビルの一覧の中でも特に注目されており、そのデザインと機能性は世界中の建築ファンから称賛されています。ロンドンの歴史と現代の融合を体現し、訪れる人々に特別な体験を提供するこのビルは、今後もますます注目を集めることでしょう。

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