ザ・スーパーガール

『ザ・スーパーガール』の魅力と背景

『ザ・スーパーガール』は、1979年から1980年にかけて放送されたテレビドラマで、全51話から成り立っています。この作品は、東京12チャンネルで初めて放送されたもので、女性探偵たちの活躍を描いたお色気アクションとして、多くの視聴者に支持を受けました。

ストーリー概要

物語は、元警察官の広瀬悠子が率いる探偵事務所「スーパーガールセブン」が舞台です。ここには、様々な背景を持つ7人の女性たちが集まり、個性的なキャラクターでそれぞれの特技を活かしながら、様々な事件を解決していきます。『プレイガール』や『プレイガールQ』の流れを汲む本作は、女性の地位向上や社会進出を反映した内容になっており、特に1972年に成立した男女雇用機会均等法などの影響を色濃く受けています。

影響を受けた背景

この作品の制作にあたって、1970年代には日本社会において「闘う女性」という新たなヒロイン像が生まれていました。『Gメン'75』などでは女性刑事が登場し、さらにアメリカのテレビドラマ『チャーリーズ・エンジェル』の影響も強く見られる点です。登場人物が元女性警察官という設定や、ナレーターの中村正がチャーリー役を担当していたことなどから、視聴者の中では「和製チャーリーズ・エンジェル」と評されることもあります。

プロデューサーの近藤伯雄は、この作品を“プレイガール的な作品”としつつ、よりキャリアウーマンとしての強い女性像を描きたいと意気込んでいました。探偵たちはただの女性探偵ではなく、キャリアや特技を持つ魅力的なキャラクターたちに仕上げられており、視聴者に新しい女性像を提示しました。

主なキャラクター

作品には、探偵事務所の所長である広瀬悠子（野際陽子）をはじめとし、7人の個性的な女性たちが登場します。それぞれが異なる専門分野を持つ元警官たちであり、彼女たちの特技やバックグラウンドが物語に重要な役割を果たしています。

• - 長谷リエ（牧れい）は元交通課婦警で、運転技術と少林寺拳法の使い手。
• - 榊かおる（樹れい子）は元少年課婦警で、特技の柔道を活かして戦う。
• - 白石美香（泉じゅん）は経理課の元警官で、経理の専門家。
• - などなど、各キャラクターが集まることで、ドラマが一層面白く展開されます。

音楽とスタッフ

音楽は馬飼野康二が担当し、主題歌「マジカル・ナイト」は多くの視聴者に親しまれました。その他、多数の才能あるスタッフが、この作品を支えたことも特筆すべき点です。例えば、キャラクターデザインには石森章太郎が関わり、多彩なビジュアルを生み出しました。

再放送と評価

近年は、再放送も行われており、世代を超えた多くの視聴者に再評価されています。2015年にはDVD-BOXがリリースされ、また東映チャンネルなどでも定期的に放送されています。このように、放送当初の魅力が継続していることから、本作の影響力と魅力を再発見する機会が増えています。

まとめ

『ザ・スーパーガール』は、ただのエンターテインメントではなく、女性の社会進出や新たな役割モデルを提示する作品でもありました。その独自性と、時代の変化を背景にした内容が、今日でも多くの観客に支持される理由の一つと言えるでしょう。

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