ザ・プレーヤーズ・チャンピオンシップ

ザ・プレーヤーズ・チャンピオンシップとは

ザ・プレーヤーズ・チャンピオンシップ（THE PLAYERS Championship）は、アメリカPGAツアーの中でも特に重要な大会の一つです。PGAツアーの旗艦大会と位置づけられ、その賞金総額は世界最高額の2500万ドルに達します。優勝者には450万ドルの賞金に加え、フェデックスカップポイント750点が付与されるため、選手にとっては非常に大きな目標となる大会です。

この大会は、1974年に「トーナメント・プレーヤーズ・チャンピオンシップ」として始まりました。ゴルフ界では、マスターズ、全米オープン、全英オープン、全米プロゴルフに次ぐ「第5のメジャー大会」とも呼ばれており、優勝者に与えられる5年間のツアーシード権は、マスターズや全英オープンよりも上位に設定されています。そのため、選手たちはこの大会での勝利を強く望んでいます。

開催コースと特徴

1982年以降、大会はフロリダ州にあるTPCソーグラス（ザ・プレーヤーズ・クラブ・オブ・ソーグラス）で開催されています。このコースは、アメリカ国内でも屈指の難コースとして知られています。特に有名なのは17番ホール（パー3）の「アイランド・グリーン」で、グリーンの周りが池に囲まれた浮島のような形状をしています。ティーショットをミスすると池に落ちる可能性が高いため、多くの選手がこのホールで苦戦を強いられています。

プレーオフは、以前はサドンデス方式でしたが、現在は3ホールのストロークプレーで行われます。これにより、より公平な決着がつくようになっています。

出場資格

ザ・プレーヤーズ・チャンピオンシップには、以下の資格を持つ144名の選手が出場できます。

前年プレーヤーズ選手権翌週から当年開催前週までのPGAツアー競技優勝者
前年度フェデックスカップポイント上位125名
公傷制度を認定かつ現時点でのフェデックスカップポイント125位以内の者
過去5年のマスターズ、全米オープン、全英オープン、全米プロ選手権優勝者
過去5年間のプレイヤーズチャンピオンシップ優勝者
過去3年間のザ・ツアーチャンピオンシップ優勝者
過去3年間のメモリアル・トーナメント、アーノルド・パーマー・インビテーショナル、ジェネシス・インビテーショナルの優勝者
ワールドゴルフランキング上位50名
前年度シニア・プレーヤーズ選手権優勝者
前年度コーン・フェリーツアー賞金ランク首位
前年度コーン・フェリーツアー・ファイナルズランク首位
現時点でのフェデックスカップポイントランク上位

歴史

大会は1974年にディーン・ビーマン氏の企画でアトランタカントリークラブで始まりました。その後、コロニアルCC、インヴァラリーCCと開催地を変え、1977年からはソーグラスCCで5年間開催、1982年からは現在のTPCソーグラススタジアムコースが舞台となっています。

2020年大会では、松山英樹選手が初日首位に立ったものの、新型コロナウイルスの影響で大会が打ち切りとなりました。2024年大会は、記念すべき50回大会となりました。

開催時期の変遷

当初、ザ・プレーヤーズ選手権は3月中旬から下旬に開催され、マスターズの数週間前に行われていました。この時期開催のため「プレーヤーズ選手権の優勝者はマスターズに勝てない」というジンクスも語られていましたが、2001年にタイガー・ウッズ選手がこれを打ち破りました。2007年からは5月開催に変更されましたが、2019年から再び3月開催に戻っています。

エピソード

1982年にTPCソーグラスでの開催が決まった際、コースの難易度の高さから多くの選手が不満を表明しました。しかし、ジェリー・ペイト選手がこの難コースを攻略して優勝し、その際にコミッショナーのディーン・ビーマン氏とコース設計者のピート・ダイ氏を道連れに池に飛び込むパフォーマンスを披露しました。このエピソードは、大会の歴史の中で語り継がれる逸話となっています。