ザ・ロンゲストショー

ザ・ロンゲストショー：テレビ東京の土曜ワイドショーの金字塔

1973年4月7日から1979年3月31日まで、東京12チャンネル（現・テレビ東京）で放送された『ザ・ロンゲストショー』は、当時としては異例の長時間番組として知られています。毎週土曜日、昼間に放送され、開始当初は12時台からスタート、後に11時30分スタートへと変更されるなど、放送時間帯も変遷を遂げました。

番組は、芸能ニュース、週末のレジャー情報、エンターテインメント、そして現在の『ウイニング競馬』につながる中央競馬の実況中継（関東開催分）などを組み合わせた、実に5時間半にも及ぶ生放送番組でした。放送時間枠も当初の5時間半から、4時間15分、4時間30分、4時間45分、5時間15分と、柔軟に変更されていきました。競馬中継を除き、放送期間中は関東ローカルでの放送となり、ネット局はありませんでした。

初代総合司会は橋本テツヤ氏が務め、アシスタントにはマリ・クリスティーヌ、風間千代子、来栖あんなといった当時の人気タレントが名を連ねました。レポーターには坂本新兵氏、一条みゆ希氏、河村シゲル氏、そして当時東京12チャンネルのアナウンサーだった高田晃氏らが活躍しました。また、麻雀コーナーには小島武夫氏が登場するなど、多彩な企画が盛り込まれていました。音楽担当にはザ・サラブレッツが起用され、番組を盛り上げました。競馬中継では、小坂巖氏を司会に、小倉智昭氏、大川慶次郎氏、渡辺正人氏、伊藤友康氏といったそうそうたるメンバーが実況・解説を務めました。

1979年3月の番組終了後、その系譜を受け継ぐかのように、『ウィークエンド東京』（司会：橋幸夫）が同年4月から1981年3月まで放送されました。しかし、その後は競馬中継を織り込んだ、土曜日の長時間生放送番組は姿を消し、1996年にTBSテレビで放送開始した『王様のブランチ』まで、実に17年間もの間、4時間以上の生放送番組は存在しませんでした。

土曜日の午後の番組としては、1988年の『E子のランチタイム』、1989年の『DONDONウイークリー 会議中ですよ!』などがありましたが、いずれも1年程度の放送で終了しています。ゴールデンタイムでは、『TVフォーカス～NEWSだけがNEWSじゃない～』(1983年)、『テレビあっとランダム』(1984年、5年半放送)、『徳光のTVコロンブス』(1990年、5年間放送)といった全国ネット番組が放送されました。特に『テレビあっとランダム』と『徳光のTVコロンブス』は、TXNネットワーク以外の局にもネットされるなど、大きな成功を収めました。

『ザ・ロンゲストショー』は、その長時間放送とバラエティ豊かな内容、そして多くの著名なタレントが出演したことで、視聴者から高い人気を獲得しました。番組は単なる情報番組にとどまらず、当時の社会状況や文化を反映した、まさに時代の縮図と言える存在でした。そして、その後番組の放送状況や、土曜午後の長時間生放送番組の稀少性からも、その存在の大きさを改めて認識させられます。番組の歴史は、日本のテレビ番組史において重要な一頁を刻んでいると言えるでしょう。

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