シアター・ロイヤル (シドニー)

シアター・ロイヤルの歴史と変遷

シアター・ロイヤル (Theatre Royal) は、オーストラリアのシドニーにある非常に歴史的な劇場です。この劇場は、シドニーの文化的景観に欠かせない存在であり、1827年に最初の劇場が建設されました。初代のシアター・ロイヤルは、バーネット・リーヴィの手によってロイヤル・ホテルの裏に開設され、当時から多くの人々に親しまれてきました。

しかし、リーヴィが亡くなった後、1838年にはその未亡人によって劇場が売却され、運営はジョセフ・ワイアットに移ります。しかし、残念なことに1840年に火災が発生し、最初のシアター・ロイヤルは消失してしまいました。この火災の後、劇場は長い間休止状態に入り、なんと35年もの間、新たな公演の場が提供されることはありませんでした。

時は経ち、1875年に、同名の新たなシアター・ロイヤルがシドニーのキャッスルリー・ストリートに再建されました。この新しい施設はオーストラリア・ホテルの隣に位置し、開館当初から多様なエンターテイメントを提供してきました。シアター・ロイヤルは演劇、コメディ、ミュージカルなど、さまざまなジャンルでの公演を行っており、多くの人々を楽しませてきました。

しかし、シアター・ロイヤルの運命は一転します。1971年から1972年にかけて、MLCセンターの建設に伴い、シアター・ロイヤルを含む多くの建物が撤去されることになりました。この際、劇場を再建したいと願う労働者組合や地域住民の運動もあったため、デベロッパーのレンド・リースは新たな複合施設の設計において代替となる劇場を含めることを決定しました。

その結果、1976年に新たなシアター・ロイヤルがMLCセンター内にオープンしました。新しい劇場は1,180席の規模を持ち、引き続き様々な種類のエンターテイメントを提供しています。特に、クラシックな演目から最新のミュージカルまで、豊富なプログラムが組まれ、多くの観客に愛されてきました。

近年においては、2016年10月時点でシアター・ロイヤルは改装のために一時閉鎖されています。この改装が完了し、劇場が再開されるかどうかは現在のところはっきりしていませんが、再び多くの観客が集まる場所になることが期待されています。

シアター・ロイヤルは、その長い歴史の中で多くの感動的な瞬間を生んできました。これからも新しい物語がこの伝統ある劇場で語られることを願っています。

もう一度検索