シアー・バハドゥルザダ

シアー・バハドゥルザダ

シアー・バハドゥルザダ（Siyar Bahadurzada）は、1984年4月17日にアフガニスタンのカーブルで生まれた男性総合格闘家です。現在はオランダのアムステルダムに居住しており、ジャクソンズMMAというジムに所属しています。彼は元修斗世界ミドル級王者としても知られ、多くの実績を持っています。

人生の初期

バハドゥルザダは、戦乱の続くアフガニスタンで生まれ育ちました。父親がタリバン政権に従わなかったため、家族は命の危険にさらされ、彼が15歳の時にオランダへ政治亡命を果たしました。新しい環境での生活は簡単ではありませんでしたが、彼は格闘技への情熱を抱き続け、キックボクシング、レスリング、柔術など多様な戦闘技術を身につけていきました。

格闘技キャリアのスタート

2005年3月、バハドゥルザダはアブダビコンバット欧州予選に出場し、88kg未満級の決勝でデビッド・ベルクヘーデンに敗れたものの準優勝を果たしました。これは彼のキャリアにおける重要なスタートとなり、その後の飛躍につながりました。
2007年7月には、修斗世界ライトヘビー級選手権で山下志功と対戦し、3-0の判定勝ちを収め、晴れて王座を獲得しました。

その後も様々な試合で経験を積み続け、2008年には戦極のフラッグシップイベントである戦極 〜第一陣〜に出場し、三崎和雄にフロントチョークで敗北。だがこの試合は彼にとっての貴重な経験となりました。

2009年にはブラジルで行われた修斗の世界ライトヘビー級選手権で初防衛に成功。10月にはUnited GloryのMMAワールドシリーズでもTKO勝利を収め、彼の名前は多くのファンに知られるようになりました。

UFCでの挑戦

バハドゥルザダは2012年4月にUFCに初参戦し、パウロ・チアゴとの試合でわずか42秒でノックアウト勝ちを収めました。この試合は彼にとっての大きな足掛かりとなり、「ノックアウト・オブ・ザ・ナイト」の賞を受賞しました。その後、複数の試合で苦境に立たされることもありましたが、彼の頑強な闘志は決して衰えることはありませんでした。

2018年には、ルアン・シャーガスとの対戦で三日月蹴りによるKO勝ちを収めてパフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを獲得。彼のキャリアは更に輝くものとなります。

現在と引退

しかし、2020年には現役引退を表明。このとき、彼は長い間の競技生活を振り返り、数々の戦いで得た経験や思い出を語りました。2024年10月には、修斗の世界・環太平洋ランキングで彼が保有していた世界ミドル級王座を返上したことが明らかとなりました。

まとめ

シアー・バハドゥルザダは、厳しい環境から努力で這い上がり、格闘技界での成功を収めた実力者です。彼のストーリーは、希望と情熱があれば不可能を可能にするということを示すものとなっています。今後の彼の動向にも注目が集まっています。

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