シイラ (ウェブブラウザ)

Shiira (シイラ): macOS向けオープンソースブラウザ

Shiiraは、macOSで動作するオープンソースのウェブブラウザです。WebKitフレームワークをベースとしたCocoaアプリケーションとして開発され、AppleのSafariブラウザよりも使いやすいブラウザを目指していました。また、簡易版としてDashboardウィジェットの「シイラ mini」も存在します。

特徴

オープンソース: 誰でも自由に利用、改良できるオープンソースソフトウェアです。
WebKitベース: レンダリングエンジンにWebKitを採用し、高速なページ表示を実現しています。
Cocoaアプリケーション: macOSのUIフレームワークであるCocoaを利用し、macOSに最適化された操作性を提供しています。
多言語対応: 標準で日本語と英語に対応しており、公式サイトから言語リソースをダウンロードすることで、他の言語も利用可能です。

概要

2007年4月23日、長らくベータ版だったShiira 2.0の正式版がリリースされました。当時、多くの不具合が報告されていましたが、開発チームによって頻繁に修正が行われていました。しかし、macOS LeopardやSafari 3がインストールされた環境では、一部機能が正常に動作しない問題も確認されていました。同年7月18日に公開されたバージョン2.2では、12カ国語のリソースに対応しました。さらに、アプリケーション内部で使用されている黒パネルは、派生プロジェクトとして「HMBlkAppKit」として公開されています。

開発は一時停止していましたが、2010年11月29日に開発者のブログでプロジェクトの再開が発表され、再び注目を集めています。

主な機能

ShiiraはSafariと似た機能を持ちながら、以下のような独自の機能を追加しています。

Tab Exposé機能: 開いているタブをExposéのようなスタイルで一覧表示できます。これにより、多くのタブを開いている時でも目的のタブを素早く見つけることができます。
ブックマーク連携: SafariとFirefoxのブックマークをインポートして、Shiiraのブックマークとして利用できます。ただし、ShiiraからSafariやFirefoxへの書き込みはできません。
PDF出力: 表示中のWebページをPDFファイルとして保存できます。これにより、Webページをオフラインで閲覧したり、他の人と共有したりすることが容易になります。
HTMLソースコードの色分け表示: WebページのHTMLソースコードを色分けして表示することで、コードの構造を把握しやすくします。Web開発者にとって便利な機能です。
Webインスペクタ: Webページの構造を解析するインスペクタが搭載されています。これにより、要素のプロパティを調べたり、JavaScriptの動作をデバッグしたりすることができます。Webページの開発や調査に役立ちます。

関連情報

シイラ: 本ソフトウェアの名称に使われた魚の名前です。

外部リンク

シイラプロジェクト（日本語版、英語版）
Shiira - SourceForge

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