シェヌーダ3世 (コプト教会アレクサンドリア総主教)

シェヌーダ3世：コプト正教会の教皇

シェヌーダ3世（1923年8月3日 - 2012年3月17日）は、第117代コプト正教会教皇であり、アレクサンドリア教皇および聖マルコ大主教管区総主教を務めた重要な人物です。

生涯

エジプトのアシュート県で生まれたシェヌーダ3世は、8人兄弟の末っ子でした。16歳からコプト正教会に深く関わるようになり、カイロ大学で学位を取得後、神学校に進みました。

1949年に神学校を卒業後、コプト正教会の修道士となり、1954年7月18日にワーディー・ナトルーンの修道院に入りました。そこで6年間、コプト正教会の教えを深く学びました。

1971年3月9日に教皇キリロス6世が死去した後、同年11月14日にシェヌーダ3世は教皇に就任しました。カイロのコプト聖堂で行われた就任式典以降、40年以上にわたり教皇として活動しました。

教皇としての活動

シェヌーダ3世は、教皇としてイスラム教徒との融和に努め、イスラム過激派から信徒を守ることに尽力しました。その指導力は、コプト正教会内外で高く評価されました。

しかし、1981年には、イスラム主義勢力の懐柔を模索していた当時のアンワル・アッ＝サーダート大統領によって砂漠地帯に幽閉されるという苦難も経験しました。1985年にホスニー・ムバーラク大統領によってカイロへ連れ戻され、ムバーラク政権とは良好な関係を維持しました。

晩年は長年にわたり肺と肝臓を患い、2012年3月17日に88歳で逝去しました。遺体はカイロの聖マルコ大聖堂に移され、数日間公開されました。

コプト正教会との関わり

シェヌーダ3世は、コプト正教会の発展に大きく貢献しました。彼のリーダーシップの下、教会は多くの困難を乗り越え、現代社会において重要な役割を果たし続けました。

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