シェルテ・バス

シェルティ・ジョン・"ボビー"・バス（Schelte John "Bobby" Bus、1956年生まれ）は、アメリカ合衆国を代表する天文学者の一人です。彼はハワイ大学天文学研究所およびアメリカ航空宇宙局（NASA）の赤外線望遠鏡施設に勤務し、天文学研究に大きく貢献しています。

バスは1979年にカリフォルニア工科大学を卒業後、1999年にはマサチューセッツ工科大学で博士号を取得しました。彼の研究は、彗星や小惑星の発見に焦点を当てています。

特筆すべき業績として、1981年にバス彗星(87P)、1987年には別のバス彗星(C/1987H1)を発見しました。さらに、彼は小惑星の発見においても目覚ましい成果を上げています。例えば、2147年3月30日に地球から300万マイルまで接近するアポロ型小惑星（2135）アリスタイオスや、アモール型小惑星、そして40個以上のトロヤ群小惑星など、2016年11月時点で1680個もの小惑星を発見しました。彼が初めて発見した小惑星は、（3240）ラオコーンであり、これはエレノア・ヘリンとの共同発見です。また、SF小説の巨匠であるアイザック・アシモフとアーサー・C・クラークにちなんで名付けられた小惑星、（5020）アシモフと（4923）クラークも彼の発見によるものです。

バスは、マサチューセッツ工科大学のリチャード・ビンゼルと共に、メインベルトの小惑星の光度曲線の研究にも従事しました。この研究はSmall Main-belt Asteroid Spectroscopic Survey, Phase II（SMASSII）として知られ、以前に行われたメインベルト小惑星の研究をさらに発展させたものです。1993年8月から1999年3月にかけて、435nmから925nmの可視光のスペクトルデータが収集され、小惑星の特性解明に重要な貢献をしました。

また、バスはユージン・シューメーカーの下で研究を行った経験も持ち、その後の天文学研究に大きな影響を受けました。彼の業績を称え、1982年にエドワード・ボーウェルが発見した小惑星（3254）は、彼の名前にちなんでバスと名付けられました。

これらの業績を通して、シェルティ・ジョン・"ボビー"・バスは、天文学の分野において、彗星や小惑星の発見、光度曲線研究など多岐にわたる重要な貢献をしたことがわかります。彼の研究は、宇宙の理解を深める上で不可欠であり、次世代の天文学者にも大きな影響を与えています。

外部リンク:
Bus' Personal Home Page

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