シガーボックス

シガーボックスについて

シガーボックスは、ジャグリングの一種であり、演技者が複数の箱を巧みに扱う道具です。この技術では、一般的には二つの箱を手に持ち、その間に一つの箱を挟んで演じますが、技術が進むことで四つ以上の箱を同時に扱うジャグラーも存在します。シガーボックスという名前は、もともと葉巻タバコが収められていた箱に由来しています。

演技のスタイル

シガーボックスを使用したジャグリングには、トスジャグリングと呼ばれるスタイルが特徴的で、箱を空中に投げたり、バランスをとりながら重ねたりします。これらの動作によって生み出されるリズミカルな音、すなわち箱がぶつかる「カン、カン」という音が、シガーボックスの大きな魅力の一つとなっています。

この道具は、少なくとも江戸時代において、日本の遊女たちによってジャグリングの芸として使われていたことが確認されており、長い歴史を持っています。

基本的な技術

端返し

端返しは、手に持った箱を半回転させ、位置を変える基礎技術です。

持ち替え

持ち替えは、上から持っている箱を下に回し替える技で、箱の向きをそのままにします。この技はスムーズに行うことで、演技の流れを損ないません。

中抜き

中抜き技では、挟んでいる箱を他の手に移行し、再び元の持ち手に戻すことが要求され、動作の正確さが求められます。

外抜き

外抜きは、一方の手で持っていた箱を反対の手で受け取り、そのまま元に戻します。この技も箱の位置を維持しながら手を交差させる場合があります。

足くぐり

足くぐりは、両手で持った箱の間の箱を足の下を通して移動させる技で、体の柔軟性が試されます。

大回転

大回転は、外抜きの手法を用いながら、一回転させて元の位置に戻します。この操作後、手が交差するため、難易度の高い技とされています。

難易度と挑戦

シガーボックスは、その複雑さから非常に高度な技術を必要とします。TBSのテレビ番組『しあわせ家族計画』では、シガーボックスが宿題として取り上げられ、多くの家族が挑戦しました。具体的には「片手ひねり」や「中抜き」など多彩な技を含む宿題が出されたが、特に「3個同時投げ」や「中飛ばし1回転チャッチ」の難易度は非常に高く、ほとんどの参加者が失敗しました。これは、わずか一つの向きの違いが全体の成功を左右するためです。

関連書籍

興味がある方には、ナランハから発刊された「シガーボックスパーフェクトガイド」がオススメです。これを参考にしながら技術を磨くことで、一層の上達が期待できます。

結論

シガーボックスは、ジャグリングの中でも特にユニークで魅力的な技術で、練習を重ねることによってその技術を深化させることができます。楽しく挑戦しながら、自己表現の新たな発見につながることでしょう。

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