シグマ (カメラ)

株式会社シグマ (SIGMA Corporation)

株式会社シグマは日本に本社を置く光学機器製造企業であり、その名は特にカメラ用の交換レンズの分野で広く知られています。旧社名はシグマ研究所で、1961年に設立されました。神奈川県川崎市に本社を構え、主に一眼レフカメラ用のレンズを製造していますが、カメラ本体の開発にも取り組んでいます。他のメーカーが生産を海外に移行する中、シグマは福島県の会津工場でほとんどの製品を生産しています。

製品の多様性と技術革新

シグマはデジタルカメラ用の大口径標準ズームや超音波モーターを搭載したレンズを開発するなど、イノベーションを追求している企業です。特に、同社は超音波モーター（HSM: Hyper Sonic Motor）や手ぶれ補正機構（OS: Optical Stabilizer）を他のメーカーに先駆けて導入しました。また、ミラーレスカメラ専用のレンズ設計にも力を入れ、最近ではフォーサーズシステムを支持しています。

超望遠レンズと社の独自性

シグマは特に超望遠レンズにおいて競争力を持っており、500mmおよび800mmの超望遠単焦点レンズを製造しているのは市場でも珍しい存在です。2008年には、デジタルカメラの撮像素子「Foveon X3」を開発したFoveon社を買収し、完全子会社化。これにより、カメラ本体、レンズ、撮像素子を全て自社で製造する体制が整いました。

シグマグローバル・ビジョン

2012年には「シグマグローバル・ビジョン」を発表し、自社のレンズを「コンテンポラリー（C）」、「アート（A）」、「スポーツ（S）」の3つのカテゴリーに整理しました。これによりプロダクトデザインを統一し、ブランド力を強化しています。また、2018年にはライカやパナソニックとの共同開発のもと「Lマウントアライアンス」に参加するなど、業界の先駆者としての地位を確立しています。

会社の歴史と沿革

シグマは1961年に設立され、初年度には35mm一眼レフカメラ用のテレコンバーターを製造販売しました。1968年には株式会社に改組し、1970年には商号を「株式会社シグマ」に変更。その後、会津工場での生産や海外進出を図り、各国に支社を設立していきました。

2008年11月にはFoveon社を買収し、自社製の商品開発をさらに広げました。2012年には、レンズのブランドをC、A、Sに整理し、ユーザーに分かりやすい情報を提供しています。

現在の展望

シグマは、ミラーレスカメラ用のDG DNシリーズやDCシリーズ、さらにはカメラ本体においても新しいモデルを積極的に展開しています。特に2019年に発売した世界最小・最軽量のフルサイズミラーレス一眼カメラ「SIGMA fp」は多くの拍手を受け、大きな話題となりました。これからもシグマは、精鋭の光学技術と革新性をもって、カメラ市場におけるリーダーとして存在し続けることでしょう。

シグマの製品は、特にアマチュアフォトグラファーからプロフェッショナルまで幅広いユーザーに支持される理由は、その技術の先進性と製品の品質の高さにあります。

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