シズラ

シズラ・カロンジ：メッセージと多作で知られるレゲエアーティスト

シズラ、またはシズラ・カロンジ（本名：ミゲル・オーランド・コリンズ、1976年4月17日生まれ）は、ジャマイカのセント・メアリー教区出身のレゲエ歌手、DJです。非常に多作なアーティストとして知られています。

生い立ちとデビューまで

セント・メアリー教区で、熱心なラスタファリ運動家の両親のもとに生まれたシズラは、両親と同じくボボ・アシャンティ派に属していました。その後、キングストンのオーガストタウンに移り住み、デュヌーン高校で機械工学を学びました。

音楽活動

シズラは、ケイヴマン・ハイファイというサウンドシステムでDJ見習いとしてキャリアをスタートさせました。初期の頃からメッセージ性の強い歌詞を歌い、1995年にザガロウ・レーベルからデビューアルバム『Burning Up』を発表しました。その後、ボビー・ディジタル・ディクソンの下で数曲のシングルをリリースし、ルチアーノら他のアーティストと共に注目を集めました。

1997年はシズラにとって大きな転機となります。ジャーメイン・フェイガンの紹介でサクソフォーン奏者のディーン・フレーザーと、エクスターミネイター・レーベルの主宰者であるフィリップ・ファティス・バレルに出会いました。「Like Mountain」、「Babylon Cowboy」、「Kings of the Earth」といったヒット曲を連発し、ルチアーノとのコンビネーション曲「Build a Better World」も人気を博しました。この年、『Praise Ye Jah』と『Black Woman & Child』という3枚のアルバムを発表しています。

1998年から1999年にかけては、『Freedom Cry』や『Royal Son of Ethiopia』など、12枚以上のアルバムをリリースし、2年連続でMOBOアワードのベスト・インターナショナル・レゲエ・アーティスト部門にノミネートされました。アメリカ合衆国でも人気を博し、『Words of Truth』はビルボード・トップ・レゲエ・アルバム・チャートで最高5位を記録するなど、通算21枚のアルバムをチャートインさせています。

人物と歌詞への批判

シズラは宗教的な理由から同性愛に批判的な立場を取っていますが、同性愛者への暴力を煽るかのような歌詞が批判の対象となることも少なくありません。2004年のイギリス公演、2007年のカナダ公演、2008年のスペイン公演、2009年のドイツ公演は、同性愛者団体の抗議活動などによって中止されています。

ジャッジメント・ヤード

シズラは、オーガスト・タウンのオーガスト・タウン・ロード42番地に「ジャッジメント・ヤード」と呼ばれるコミュニティを設立しました。ここにはシズラの自宅と、スタジオ兼レーベルであるカロンジ・レコーズがあります。

シズラは、その音楽性とメッセージ、そして議論を呼ぶ歌詞によって、レゲエ界において重要な存在であり続けています。

もう一度検索