シップ・オブ・ザ・イヤー

シップ・オブ・ザ・イヤーについて

シップ・オブ・ザ・イヤー（Ship of the Year）は、日本船舶海洋工学会が主催するお祝いの制度であり、卓越した技術や美しさを備えた船舶や海洋構造物を称えるものです。この制度は1990年から毎年行われており、その年の1月1日から12月31日までに日本国内で完成した作品が対象となります。

応募と選考のプロセス

応募作品は、関係者からの提出や日本船舶海洋工学会の会員による推薦からなります。その後、専門家たちで構成される予備審査委員会が設置され、ここでの書類審査をクリアした作品が本審査に進みます。予備審査では、技術の独創性や革新性、完成度、社会への影響、話題性などが重点的に評価されます。

本審査では、各応募者による公開プレゼンテーションが行われ、選考委員会による投票によってシップ・オブ・ザ・イヤーが決まります。もし過半数の票を得る作品がなければ、決選投票によって受賞作が選ばれる仕組みです。公開プレゼンテーションのほかにも、予備審査委員会の評価結果やコメントが参考にされ、一般会員による投票でも得票数が加算されることが特徴です。

特別賞と部門賞

1997年からはシップ・オブ・ザ・イヤー受賞作品以外でも特に優れた作品に対して準賞が授与されています。また、2006年以降は異なる7つの部門が設けられ、それぞれで部門賞が選定されています。

部門は次の通りです：

• - 大型客船の部（5千総トン以上）
• - 小型客船の部（5千総トン未満）
• - 大型貨物船の部（1万総トン以上）
• - 小型貨物船の部（1万総トン未満）
• - 漁船・作業船の部
• - 特殊船の部
• - 海洋構造物・海洋機器の部

さらに、特定の技術に対しては技術特別賞が与えられ、例えば「ちきゅう」や「白嶺」、「魁」に授与されています。また、「LNG DREAM」には選考委員特別賞も設けられています。

まとめ

シップ・オブ・ザ・イヤーは日本の造船技術の進展や美的追求を促進する重要なイベントです。この表彰制度を通じて、日本国内の造船業界や海洋工学の発展が一層加速されることが期待されています。技術革新の場ともなり、未来の海洋構造物の基盤を築くためのプラットフォームとして機能しています。参加者と審査員の熱意が交差するこのイベントは、業界の関係者にとって特別な意味を持ち続けています。

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