シティズ

株式会社シティズについて

概要

株式会社シティズは日本における貸金業者として、特に商工ローンに特化した企業であった。2002年7月8日、消費者金融大手のアイフルがシティズを子会社化することで、グループの一員となった。この背景には、アイフルがシティズの株式を取得し、同年10月には株式交換を通じて完全な子会社化を果たしたことがある。シティズは、法務に関する能力が高く、特に「みなし弁済」の主張で知られていた。その活動は法的側面において注目を浴び、かつて橋下徹が顧問弁護士を務めていたことでも知られている。しかし、2011年7月1日にアイフルに吸収合併されることで、その歴史に幕を下ろすこととなった。

シティズ判決と法的トピック

シティズはかつてグレーゾーン金利、すなわち29%から40%の範囲で貸付を行っていたが、一般的な貸金業者が利息の過払いに応じていた際に、シティズは貸金業法に基づく書面交付を通じて「みなし弁済」を主張し、返還請求に応じることはなかった。その結果、多くの裁判で勝利を収めることができた。

しかし、2006年に起こった鳥取県の一男性との契約に関する裁判では、最高裁判所が「上限を超える金利は無効」という判断を示し、シティズは敗訴した。この判決は「シティズ判決」として知られ、以降、みなし弁済の成立する余地がほぼ無くなったことで、グレーゾーン金利での貸し出しは実質的に無効化された。ただし、その後シティズは契約書の条項を修正し、新たな契約についてはみなし弁済が成立する余地も認められるようになった。

期限の利益喪失の主張

シティズは、みなし弁済が成立しないことを前提とした利息制限法に基づいて、期限の利益喪失を主張することで、いくつかの裁判で勝訴と敗訴の両方を経験している。特に、2009年4月14日には、東京高等裁判所を原審とするある案件において「貸金業者が再度期限の利益を付与したとする原審の判断に問題がある」との判断を受け、勝訴することができた。

また、同年9月には、期限の利益の喪失が信義則に反するか否かを巡る裁判で、異なる判決が下されており、この二つの判断は原則的なケースと特殊なケースへの解釈の違いがあるとされている。

沿革

シティズは1959年に有限会社マルタ商事として創業し、1969年には株式会社に改組された。1989年には株式会社シティズへ商号変更し、2002年にはアイフルにより完全子会社化され、熊本市から京都市へ本社を移転した。2009年には全店舗を閉鎖し、管理センターへの一元化を決定し、同年7月1日にはアイフルに吸収合併されて解散した。新規の貸し付けに関しては、アイフルのサイトに誘導される形をとっていた。

このように、シティズは貸金業界において深い影響を与えた企業であり、その法的取り組みや、契約に関する裁判の成果は、多くの借り手や業界関係者にとって重要な事例となった。

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