シティ・オブ・ドッグス

シティ・オブ・ドッグス

『シティ・オブ・ドッグス』（原題: A Guide to Recognizing Your Saints）は、2006年に公開されたアメリカの犯罪青春映画です。この作品は、ミュージシャンのディート・モンティエルが自身の青春を描いた回想録を基に監督したものであり、彼にとっての初監督作品となっています。主演には、実力派のロバート・ダウニー・Jrと若手俳優シャイア・ラブーフなどが名を連ねています。

日本では劇場公開されていませんが、2012年にDVDがリリースされ、さらにWOWOWでの放送も行われました。また、映画は2006年のサンダンス映画祭で監督賞と特別審査員賞を受賞するなど高い評価を得ています。

ストーリーの概要

物語は2005年から始まります。著名な作家となったディート・モンティエルが、母親フローリや友人からの連絡を受けて、病気の父に会うために故郷のニューヨーク・クイーンズへ戻るところから展開します。彼は、過去を振り返り、なぜこの街と家族を離れたのかを思い起こします。

時は1986年。ディートは幼なじみのナーフや兄貴分のアントニオ、その弟ジュゼッペとともに厳しい生活を送っています。そんな中で転校生のマイクと出会い、彼との友情を通じて外の世界への憧れを抱くようになります。しかし、彼の成長と共に周囲との関係は複雑化し、不良グループとの対立を引き起こす原因となります。その結果、アントニオは対立する相手を誤って殺してしまい、ディートは報復の対象となります。

最終的に、悲劇的な事故によりマイクが命を落としてしまい、ディートは苦悩の中で家族や友情、そして自分自身の選択を見つめ直すことになります。元恋人ローリーとの再会を通じて、彼は父との対話を試み、過去と向き合う姿が描かれています。

キャストと制作背景

主要キャストには、ディート役を演じるロバート・ダウニー・Jrのほか、幼少期を演じたシャイア・ラブーフ、幼なじみのローリー役としてロザリオ・ドーソンなどが含まれています。製作においては、ダウニーがモンティエルの回想録に感銘を受け、映画化を提案したことがきっかけとなりました。モンティエルによれば、登場キャラクターは実在の人物を元に組み合わされているとのこと。

作品の評価

『シティ・オブ・ドッグス』は、多くの批評家から高い評価を受けています。Rotten Tomatoesでは75%の高評価、Metacriticでは23件の評論のうち19件が高評価を与えています。特に、ディート・モンティエルの監督デビューに対する期待感と、彼の独自の視点を活かした演出が称賛されています。結局のところ、この映画は青春の苦悩や家族との関係、友情の葛藤を深く掘り下げた感動的な作品として、観客に多くのメッセージを残しています。

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