シマノ・ティアグラ

シマノ TIAGRA：街乗りからレース入門まで対応する万能コンポーネント

シマノが製造するロードバイク用コンポーネント「ティアグラ」は、デュラエース、アルテグラ、105に続く上位機種です。価格を抑えつつ、上位モデルに迫る性能と高い拡張性を兼ね備え、街乗りからレース入門まで幅広い用途に対応できる魅力的な選択肢となっています。ポタリング用途のSORAより上位に位置づけられ、多くの完成車に採用されています。10万円から15万円程度の価格帯の完成車に搭載されることが多いです。

ティアグラの性能と特徴

ティアグラは、最新のモデルでは10段変速のSTI（シマノトータルインテグレーション）システムを搭載。上位モデルとの互換性も高く、必要に応じてパーツをアップグレードすることも可能です。リアカセットは、モデルによって30Tや34Tといった、ロードバイクとしては最大級のギア比が用意されており、坂道が多い地域でも快適な走行をサポートします。

特に4700系では、デュアルコントロールレバーがハンドル内蔵式のシフトワイヤーに変更され、より洗練された操作性と外観を実現しています。また、クランクセットは、上位モデルには及ばないものの、十分な剛性と耐久性を備えています。

ティアグラの歴史と開発経緯

ロードバイク人気が爆発的に高まる以前、シマノのロードバイク用コンポーネントの最下位グレードは105でした。バブル景気によるロードバイクブームを受け、シマノは市場拡大を目指し、1990年にRX100を発売。1994年にはSTIシステムとリア8速化が導入されました。

その後、1999年にRX100の後継として、リア9速のティアグラ（4400系）が登場。2007年の4500系では、クランクとBB軸が一体型の構造が採用され、ロード用コンポーネントとして初めてオプティカル・ギア・ディスプレイを搭載したデュアルコントロールレバーが導入されました。さらにコンパクトクランクも登場し、多様なニーズに対応できるようになりました。

2011年にはリア10速の4600系が登場し、上位モデルとの互換性が向上。リア30Tの大ギアもラインナップに加わりました。同時にフラットバーロード向けのラピッドファイヤシフトレバーとブレーキレバーも開発され、より幅広い用途に対応できるようになりました。

2015年には4700系にモデルチェンジ。クランクは4アームとなり、デュアルコントロールレバーはハンドル内蔵式シフトワイヤーに変更されました。リアカセットは34Tに対応し、シマノロードバイク用としては最大のギア比となりました。ただし、4600系と4700系は互換性が無いと公式に発表されており、パーツ選定には注意が必要です。

ティアグラを選ぶメリット

ティアグラを選ぶメリットは、以下の通りです。

コストパフォーマンスの高さ: 上位モデルと比較して価格を抑えつつ、高い性能と信頼性を兼ね備えています。
拡張性の高さ: 上位モデルとの互換性があるため、必要に応じてパーツをアップグレードできます。
幅広い用途への対応: 街乗りからレース入門まで、さまざまな用途に対応できます。
信頼性: シマノ製のコンポーネントとして、高い信頼性と耐久性を誇ります。

まとめ

ティアグラは、コストパフォーマンスに優れた高性能コンポーネントです。価格と性能のバランスに優れ、初めてロードバイクを購入する方や、街乗りをメインとする方にもおすすめです。上位モデルへのステップアップも容易なため、長く愛用できるコンポーネントと言えるでしょう。ただし、異なる世代のティアグラのパーツを組み合わせる際は、互換性を十分に確認する必要があります。

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