シャルル・プリュミエ

シャルル・プリュミエ（Charles Plumier, 1646年4月2日 - 1704年11月20日）は、17世紀後半から18世紀初頭にかけて活躍したフランスの植物学者です。彼は、中米、南米に3度も渡航し、アメリカ大陸の植物を熱心に採取・研究しました。

生涯

プリュミエは16歳でパウラナーの教会に入り、そこで数学を学びました。その後、ローマに渡り、パオロ・ボッコーネなど当時の著名な植物学者たちと共に植物学を修めました。フランス帰国後は、植物学者ツルヌフォールの下で採集調査に参加し、大きな影響を受けました。

1689年、プリュミエは政府の命により、ジョゼフ・ドナ・スリアン率いるフランス領アンティル諸島の調査隊に、画家兼博物学者として参加し、1年半現地に滞在しました。帰国後の1693年に発表した記録『アメリカ植物誌（Description des Plantes d'Amérique）』は高い評価を得て、王室植物学者に任命されました。その後も、フランス王ルイ14世の命により、1693年と1695年に2度、南米探検調査を実施しました。

これらの探検で、彼は数多くの新種の植物を発見し、『アメリカ産シダ植物誌（Filicetum Americanum）』（1703年）、『新アメリカ植物誌（Nova Plantarum Americanarum Genera）』（1703-04年）などの著書や、論文誌『Journal des Savants』や『Memoires de Trévoux』に論文を発表しました。1704年、キナの木の原生地を探すペルーへの遠征途上、カディス近くのプエルト・デ・サンタ・マリアで病死しました。

功績

『アメリカ植物誌』には、アメリカ大陸原産の106種、219点の図版が掲載されています。プリュミエは、他にも多くの植物種を記載し、著名な植物学者の名前を冠した植物を多数命名しました。彼の没後には、アメリカ大陸の動物、特に鳥類や魚類の図、4300種の6000点もの図が残されました。これらの図は、後に『かつて植物学者の第一人者シャルル・プリュミエが発見したアメリカ植物（Plantarum americanarum, quas olim Carolus Plumerius botanicorum princeps detexit）』としてアムステルダムで出版されました。

著書

『アメリカ植物誌（Description des plantes de l'Amérique）』. Paris 1693.
『旋盤術（L'Art de tourner）』. Lyon 1701.
『新アメリカ植物誌（Nova plantarum Americanarum genera）』. Paris 1703.
『アメリカ産シダ植物誌（Traite de fougères de l'Amerique）』. Paris 1705.

参考文献

Ronald H. Petersen, New World Botany: Columbus to Darwin (2001:155).
Pietsch, T. W. 2001. Charles Plumier (1646–1704) and his drawings of French and American fishes. Arch. Nat. Hist., 28(1)
Journal des Savants, May 1756:314, advertises the first installment.

参照項目

プルメリア (彼の名を持つ植物)
* ウィキメディア・コモンズには、シャルル・プリュミエに関するカテゴリがあります。

もう一度検索