プルメリア

プルメリア

プルメリア（Plumeria）は、キョウチクトウ科インドソケイ属に分類される植物の総称です。一般的に落葉性の小灌木で、美しい花を咲かせます。この名前は、17世紀のフランスの植物学者シャルル・プリュミエに由来します。また、「フランジパニ」という別名もありますが、これは16世紀にプルメリアの香りの香水を発明したとされるイタリアの貴族フランジパニ家にちなんでいます。

特徴

プルメリアは、中南米やカリブ海諸国が原産で、約300種類が確認されています。キョウチクトウ科の植物であるため、樹液には毒性があり、目や皮膚に付着すると炎症を引き起こす可能性があります。取り扱いには注意が必要です。

文化

プルメリアは、太平洋の島々で文化的に重要な役割を果たしています。タヒチ、フィジー、サモア、ハワイ、ニュージーランドなどでは、レイの材料として頻繁に使われます。また、女性の髪飾りとしても人気があり、未婚者は頭の右側に、既婚者は左側に飾る習慣があります。

ラオスでは、プルメリアは「チャンパー」と呼ばれ、国花として国民に愛されています。2月から7月頃にかけて、白、ピンク、赤、黄色の美しい花を咲かせ、ラオス国営航空の飛行機の尾翼にも描かれています。仏教寺院での献花や、ラオスの正月、バーシーの儀式などにも用いられ、親愛や幸運の象徴とされています。日メコン交流年には、日本とラオスの友好の象徴として、ビエンチャンのワットタイ国際空港から市内への道沿いに記念植樹も行われました。

インドでは、赤い花のプルメリアの香りを加えたお香が「チャンパ」と呼ばれており、特に「ナグ・チャンパ」が有名です。バリ島のヒンズー教徒は、寺院にプルメリアの花を供える習慣があります。

一方で、フィリピン、インドネシア、マレーシアでは、プルメリアは幽霊や墓地を連想させる花とされています。これらの国々では、墓地にプルメリアが植えられていることが多く、マレー半島やインドネシアに伝わる吸血鬼ポンティアナックは、出現時にプルメリアの甘い香りを放った後に、悪臭を放つと伝えられています。

関連項目

* インドソケイ

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