シャロレー種

シャロレー (Charolais)

シャロレーは、フランス中部のヌヴェール付近の台地を原産とする、肉用牛の品種です。その起源は古く、ローマ人が持ち込んだ牛が祖先であるという説が有力です。

身体・特徴

シャロレーは、発育が良く、赤身の肉を多く産出することから、世界中で重要な品種として扱われています。特にイギリス、アメリカ、オーストラリアなどでは、純粋種としてだけでなく、他の肉用種や乳用種との交配にも広く利用されています。

毛色はクリーム色一色で、額には縮れた毛が見られます。一般的に有角で大型であり、元々は役牛として飼育されていましたが、後に役肉兼用種となり、最終的には肉専用種として改良されました。そのため、脚が長い個体が多いのも特徴です。

体格:
雌: 体高約140cm、体重約700kg
雄: 体高約150cm、体重約1,200kg
産肉能力:
1日増体量: 約1.4kg
枝肉歩留: 約63%
特徴: 脂肪が少なく、赤身の生産に適している

また、シャロレーは環境への適応能力が高いことも知られています。ただし、出生時の体重が40kgを超えることがあるため、小型の品種と交配させる場合には、経産牛を選ぶ必要があります。

日本国内での考察

日本には、1960年頃に北海道のソダ・シャロレー牧場（現シャロレー牧場）の牧場主であった曾田玄陽によって導入されました。一時、300頭ほどまで増殖しましたが、その後の頭数は明らかではありません。シャロレーは、他の品種との交配はあまり普及しませんでした。その理由として、柔らかい赤身肉であるシャロレーよりも、霜降り肉を好む傾向が強かったことが考えられます。

参考文献

日本家畜人工授精師協会発行、人工授精師用テキスト

関連項目

* 太陽野郎 - 曾田玄陽によるシャロレー種日本導入をモデルにしたテレビドラマ。

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