シャンテイズ

シャンテイズ (The Chantays)

シャンテイズは、カリフォルニア州オレンジ郡で結成されたアメリカのサーフ・ロック・バンドです。彼らは1963年にリリースしたインストゥルメンタル曲「パイプライン」で特に有名で、サーフ・ロックの代表的な存在として知られています。彼らの音楽スタイルは、エレクトリックピアノや「サーフ・ギター」と称されるギターのサウンドを組み合わせたもので、その独特な雰囲気は「幽霊のような」と形容されることもあります。日本語ではシャンティズやシャンティーズと呼ばれることもあります。

バンドの歴史

シャンテイズは1961年にサンタアナ高等学校で仲間だった5人の学生によって設立されました。メンバーには、ボブ・スピッカード、ブライアン・カーマン（「パイプライン」の共同作曲者の一人）、ボブ・ウェルチ、ウォーレン・ウォーターズ、ロブ・マーシャルが含まれます。彼らは地元の音楽グループ「リズム・ロッカーズ」の影響を受けて、この新しいバンドを結成しました。

1962年12月に録音された「パイプライン」は、翌年の1963年5月にビルボードHot 100で4位に達しました。この曲は全英シングルチャートでも16位に上昇するなど、幅広い人気を博しました。同年、最初のアルバム『Pipeline』もリリースされ、続いて1964年には『Two Sides of the Chantays』が登場します。

シャンテイズは、その音楽を求めて日本やアメリカでツアーを行い、テレビ番組『The Lawrence Welk Show』に出演した唯一のロックンロール・バンドとなりました。「パイプライン」はオリジナル曲としてだけでなく、多くのアーティストにカバーされ、サーフ・ロックの名曲として広まりました。

この曲の影響は深く、映画やテレビ番組、さらにはコマーシャルでも頻繁に使用されています。また、シャンテイズは音楽界への貢献からさまざまな名誉を受けており、1996年にはハリウッドのロック・ウォークに加えられました。「パイプライン」は「ロックンロールを作った500曲」にも選ばれ、音楽史において重要な存在として認識されています。

メンバーと活動

シャンテイズは現在も活動を続けており、オリジナルメンバーのボブ・スピッカード、ブライアン・カーマン、ボブ・ウェルチの他に、長年のメンバーであるギル・オア、リッキー・ルイス、ブライアン・ナッスルが在籍しています。最近のアルバムには、ライブ盤『The Next Set』や『Waiting for the Tide』があり、新曲だけでなく「パイプライン」や「征服者」などの旧曲のリメイクも収録されています。

悲しいことに、ブライアン・カーマンは2015年にクローン病の合併症によって亡くなりましたが、その影響は今もバンドに受け継がれています。

ディスコグラフィー

シャンテイズの主なアルバムには次のようなものがあります：

• - Pipeline (1963)
• - Two Sides of the Chantays (1964)
• - Next Set (1994)
• - Waiting for the Tide (1997)

また、日本盤CD『パイプライン～ベスト・オブ・ザ・シャンテイズ』には、初期のアルバムからの全曲に加え、ボーナストラックが揃っています。

シングルとしては、「パイプライン」や「モンスーン」、「スペース・プローブ」などがリリースされました。これらは、彼らの音楽スタイルを広める重要な役割を果たしました。

シャンテイズは、オレンジ郡の音楽シーンにおいても重要な存在として認知されており、その名は今も色あせることなく、多くのファンに愛され続けています。

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