シャープス銃

シャープス銃の概要

シャープス銃（シャープスじゅう）は、アメリカ合衆国のクリスティアン・シャープスによって1848年に設計された革新的な単発小銃です。この銃は、1881年まで生産されており、その長い射程と優れた正確性から多くの評価を得ています。シャープス銃は、様々な口径が開発され、南北戦争などで軍用兵器として広く使用されました。特にシャープス銃は、金属薬莢への移行に成功した数少ない銃器の一つでもあります。現在でもシャープス銃の復刻生産が続けられていますが、19世紀当時の生産企業とは無関係です。また、シャープス銃は西部開拓時代を題材にした多くの映画や書籍に登場し、その象徴的な存在としても知られています。

歴史

シャープス銃の最初のモデルは、1848年に特許を取得し、1850年からペンシルバニア州のA・S・ニップス社で生産が開始されました。この2代目モデルには、メイナード・テープ式雷管が採用されており、1845年に特許を取得したエドワード・メイナードの銘が刻印されています。1851年には、R&L社でモデル1851が量産され、その後も様々な改良が進められました。

1853年からは新たなモデルが開発され始め、建設された工場がコネチカット州ハートフォードに設立されたため、シャープス社もその生産を行なう事に。1874年式は特に人気を博し、多くの派生型が続々と投入されました。シャープスライフル社の製造は、1881年にまで続きましたが、その後は製造企業が変わり、現在に至ります。

シャープス軍用小銃およびカービン

シャープス銃は、南北戦争時代に使用される軍用モデルとしても知られています。この軍用小銃は、高い精度を誇り、特に狙撃用としてアメリカ陸軍に採用されました。中でもハイラム・ベルダン率いる「第2合衆国義勇狙撃兵連隊」によって使用され、その正確性から多くの兵士に支持されました。加えて、南北戦争中に作られたシャープス銃は、後にインディアン戦争でも使用され続けました。

競技用小銃

1860年代から1880年代にかけては、シャープス銃の競技用モデルも人気で、多く生産されました。特に、バッファロー狩りを行う猟師らのために特別に設計されたモデルがあり、その射程の長さや精度においても高く評価されていました。近代的な黒色火薬を用いた標的射撃は、今日でも多くの愛好者によって行われています。

映画やテレビへの登場

シャープス銃は多数の映画やテレビドラマに登場します。特に西部劇においては、その迫力を示す重要な武器として描かれています。例えば、1974年の『荒野のガンマン無宿』や、2010年の『トゥルー・グリット』などがあります。これらの作品におけるシャープス銃の特徴的な使用は、銃器への興味を喚起し、需要を生む要因ともなっています。また、テレビドラマ『Longmire』では、重要な道具として物語に深みを与えています。

まとめ

シャープス銃は、その設計の革新性と歴史的な背景から、多くのファンや愛好者に支えられています。今日でも復刻生産が行われ、その魅力は色あせていません。映画やテレビでの頻繁な登場は、シャープス銃をさらに多くの人々に知ってもらう機会を提供しています。

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