シャープフレンドショップ

シャープフレンドショップの概要と現状

シャープフレンドショップは、シャープ製品を中心に取り扱う電器店のネットワークで、1958年に設立されました。これは、国内で二番目の系列電器店ネットワークとして、パナソニックショップに続く形で誕生しました。当初、シャープ商事と専売代理店のQRK商会が統合され、大阪シャープ販売株式会社が設立されました。その後、シャープ本体も地域ごとの販売会社を設立するなどして、現在の「シャープフレンドショップ」網が形成されていきました。

現在の店舗数と課題

2015年時点で、国内には約2,000のシャープフレンドショップが存在しましたが、近年では後継者不足や売上の低迷が影響し、減少傾向に見舞われています。特に、他の家電メーカーの製品を併売する店舗や、クリーニング店とのフランチャイズ契約を結ぶ店舗が増えるなど、業態の多様化も進んでいます。ただし、一部の店舗では、電器店としての事業を縮小し、クリーニング関連業務のみに特化したケースも存在しています。

東日本大震災の影響

特に岩手、宮城、福島の3県では、東日本大震災による津波の影響を受けた店舗が仮設店舗で営業を続ける一方、再建資金を獲得できずに廃業に追い込まれた店舗も報告されています。現在、シャープ本体は厳しい業績低迷に陥っているため、被災系列店の近況紹介も公式サイトでは行われていません。

新たな取り組みとSVPG制度

2007年からは、「SVPG（シャープバリューパートナーグループ）」という新しい系列店制度も開始され、シャープフレンドショップ内で特に販売意欲の高い約1,000店が選抜され、各種販促支援を受けています。この制度の目的は、シャープ製品の売上向上及び認知度の向上を図ることです。しかしながら、全体の店舗数は伸び悩んでおり、廃業や他社系列電器店への移行が進んでいます。

特に、シャープ製品を専門に扱わない店舗や、他社製品も幅広く取り扱うような店舗への鞍替えが増えています。さらに、シャープフレンドショップに特化したモデルも存在せず、現状は厳しい歩みを強いられています。

経営再建と挑戦

シャープは、過去数年間にわたり業績が悪化し、リストラや組織再編を進めています。2015年には、自社製品の購入を促進する社員向けの運動を始め、自社製品の販売促進を図りましたが、これがフレンドショップにどのように影響を及ぼすかは未だ不透明です。最近の動向としては、労働力の高齢化や後継者不足の影響で多くの店舗が閉鎖されている一方で、売上向上を狙った新しい営業戦略にもチャレンジしています。

まとめ

シャープフレンドショップは、日本国内におけるシャープ製品の販売拠点として重要な役割を果たしてきましたが、現在は多くの課題に直面しています。将来的に、どのようにこのネットワークを持続可能なものとし、消費者の信頼を回復していくのか、業界全体が注目しています。

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