シュナイダーM1917C 155mm榴弾砲

シュナイダーM1917C 155mm榴弾砲：フランスが生んだ傑作榴弾砲

シュナイダーM1917C 155mm榴弾砲は、フランスのシュナイダー社が第一次世界大戦中に設計した榴弾砲です。フランス軍を始め、アメリカ軍などでも広く使用され、20世紀前半の戦場において重要な役割を果たしました。

開発の背景

第一次世界大戦において、膠着した塹壕戦を打開するため、フランス陸軍は大口径の榴弾砲を必要としていました。敵の強固な陣地を破壊し、歩兵の進撃を支援するためです。この要求に応えたのがシュナイダー社であり、同社はロシア帝国向けに設計したM1909 152mm榴弾砲をベースに、M1917C 155mm榴弾砲を開発しました。

各国での運用

M1917C 155mm榴弾砲は、その性能の高さから多くの国で採用されました。特に、1917年に第一次世界大戦に参戦したアメリカ軍は、M1918 155mm榴弾砲としてライセンス生産を行いました。しかし、1942年には国産のM114 155mm榴弾砲に更新され、アメリカ軍での運用は終了しました。また、冬戦争時にはフィンランドへ供与され、ソ連軍に対する抵抗に用いられました。

スペック

口径：155mm
重量：2,300kg
砲身長：2,987mm（19.3口径）
仰俯角：0°~+42.33°
左右旋回角：6°
運用要員：名（具体的な人数は情報が不足しています）
発射速度：最大4発/分、連続射撃時2発/分
射程：11,300m

特徴

M1917C 155mm榴弾砲の最大の特徴は、その堅牢性と信頼性の高さです。第一次世界大戦という過酷な環境下での使用を想定して設計されており、泥濘や寒冷地など、あらゆる状況下で安定した性能を発揮しました。また、比較的軽量であり、機動性にも優れていました。これにより、戦線を迅速に移動し、必要な場所に火力を集中させることが可能でした。

戦場での役割

M1917C 155mm榴弾砲は、第一次世界大戦から第二次世界大戦にかけて、様々な戦線で活躍しました。その主な役割は、敵陣地の破壊、敵砲兵陣地の制圧、歩兵の進撃支援などです。特に、塹壕戦においては、敵の防御線を突破するための重要な役割を果たしました。また、その射程の長さから、敵の後方陣地への攻撃にも用いられ、敵の補給線を遮断するなど、戦略的な役割も担いました。

類似の榴弾砲

BL 6インチ 26cwt榴弾砲（イギリス）
15cm sFH 13（ドイツ帝国）

まとめ

シュナイダーM1917C 155mm榴弾砲は、第一次世界大戦から第二次世界大戦にかけて、フランス軍を始めとする多くの軍隊で使用された傑作榴弾砲です。その堅牢性、信頼性、そして高い火力は、20世紀前半の戦場において重要な役割を果たしました。現在では、その姿を博物館などで見ることができますが、その歴史的な意義は決して色褪せることはありません。

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