シュローダー
公開有限会社は、200年以上の歴史を持つ英国を代表する
アセットマネジメント企業です。
1804年の創業以来、世界的な規模で資産運用サービスを提供し続け、
ヨーロッパ、北米、
アジア、アフリカ、
中東と、世界28カ国に38の事業拠点を展開、3700名を超える従業員を擁するグローバル
企業へと成長を遂げました。
ロンドンに本社を置き、その株式は
ロンドン証券取引所で取引され、
FTSE100種総合株価指数に含まれるなど、高い信頼と知名度を誇ります。二種類の株式が発行されており、議決権の有無で区別されています。
同社の顧客層は多岐に渡り、
企業年金基金、保険会社、地方自治体、慈善団体、そして個人富裕層や
個人投資家まで、幅広い投資家の資産運用をサポートしています。2016年時点での運用資産残高は3438億ポンドに達しており、その規模は世界でもトップクラスです。日本においては、シュローダー・インベストメント・マネジメント株式会社がその事業を展開しています。
しかし、シュローダーの歴史は輝かしい側面ばかりではありません。その起源を辿ると、1923年にニューヨークで設立されたJ. Henry Schroder Banking Corporation(通称Schrobanco)に繋がります。この銀行は、1920年代にアドルフ・ヒトラー率いるナチス政権に多額の資金を提供していたという、暗い歴史的経緯を持つことが分かっています。Schrobancoの子会社であるJM Stein Bankhausは、ヒトラーや他のナチス高官の個人銀行口座の管理を担っていました。さらに、
ロンドンとニューヨークに設立されたJ. Henry Schröder Banking Corporationは、第二次世界大戦中、ITT(インターナショナル・テレスペース・アンド・テレグラフ)との繋がりを通じて、
ハインリヒ・ヒムラー率いるナチス親衛隊への資金流入に関与していたという疑惑も指摘されています。
シュローダー
公開有限会社は、今日では世界的な
アセットマネジメント企業として確固たる地位を築いていますが、その歴史の影の部分を理解し、反省することは、現代社会における
企業倫理を考える上で非常に重要です。現在の同社は、この暗い過去と距離を置き、透明性と倫理性を重視した運営体制を構築しているものと考えられますが、歴史的事実をしっかりと受け止め、将来に向けてより一層の社会的責任を果たしていくことが求められるでしょう。
シュローダー・インベストメント・マネジメント株式会社
グローバルサイト(英語)