シュヴァイトニッツ包囲戦 (七年戦争)

シュヴァイトニッツ包囲戦（1757年、1758年、1761年、1762年）

シュヴァイトニッツ包囲戦は、七年戦争中に現在のポーランド領シフィドニツァにあったシュヴァイトニッツ要塞を巡って、プロイセン王国軍とハプスブルク家率いるオーストリア軍の間で4度発生した戦いです。当時プロイセン軍にとってシュヴァイトニッツはシュレージエンにおける重要な補給基地であり、要塞を確保することでバルト海沿岸からボヘミアへの補給路を確保できました。一方、オーストリア軍にとっても、シュヴァイトニッツはザクセン選帝侯領への補給線を維持するための要衝でした。

4度の包囲戦の概要

4度の包囲戦は1757年、1758年、1761年、1762年に発生し、いずれも要塞の降伏という結果に終わりました。最終的にプロイセン軍が勝利し、終戦後もシュヴァイトニッツを保持し続けました。

第一次包囲 (1757年)

コリンの戦いで勝利したオーストリア軍のナーダシュディ将軍は、シュヴァイトニッツの包囲を開始しました。6週間後、アマダイ将軍が砲撃を開始し、11月11日にはオーストリア軍が要塞の防御陣地を攻撃、占領に成功します。翌12日、プロイセン守備隊は降伏しました。

第二次包囲 (1758年)

第一次包囲の後、シュヴァイトニッツはオーストリア軍の拠点となっていました。テュールハイム将軍が指揮する8千人の守備隊は要塞の修復と補給に努めました。しかし、ブレスラウ包囲戦が終わると、プロイセン軍はシュヴァイトニッツを次の目標とし、1758年4月1日に砲撃を開始しました。
プロイセン軍は着実に要塞に接近し、砲台を築き、集中砲火によってオーストリア軍の大砲を破壊していきました。4月16日には強襲部隊が突撃を開始し、ガルゲン砦を制圧。主要な防御拠点を失ったテュールハイムは、4月18日に降伏しました。この戦いで、プロイセン軍はわずかな損害でオーストリア軍を破り、要塞を奪還しました。

第三次包囲 (1761年)

1761年9月、オーストリア軍のラウドン将軍は再びシュヴァイトニッツ要塞を包囲しました。アマダイ将軍率いる軍勢は10月1日に要塞を強襲し、激しい抵抗を排除してアウトワークを占領、ランパートにも到達しました。守備隊のツァストロー将軍は降伏を余儀なくされ、プロイセン軍は多数の捕虜と大砲、食料、弾薬を失いました。

第四次包囲 (1762年)

1762年6月21日、プロイセン軍のタウエンツィーン将軍はシュヴァイトニッツの包囲を開始し、8月7日には要塞を完全に包囲しました。プロイセン軍はヤウアーリンガー砦を攻撃目標とし、坑道戦を展開。オーストリア軍も抵抗しましたが、プロイセン軍は爆弾による攻撃で砦に大きな損害を与えました。
10月8日にはヤウアーリンガー砦の火薬庫が爆発し、オーストリア軍に大きな損害が出ました。プロイセン軍の坑道戦の成功により、オーストリア軍のグアスコ将軍は10月9日に降伏。残存兵9千人が捕虜となりました。この包囲戦で、オーストリア軍は多数の死傷者を出しました。

まとめ

シュヴァイトニッツ包囲戦は、七年戦争におけるプロイセンとオーストリアの戦略的な重要拠点争奪戦でした。4度にわたる包囲戦の結果、最終的にプロイセンがシュヴァイトニッツを保持し、戦争終結後もその支配を維持しました。

もう一度検索