ショックガン

ショックガン：SF世界に現れる非殺傷兵器

SF作品において、光線銃や熱線銃といった武器は定番となっていますが、その中でも「ショックガン」は独特の存在感を放っています。本稿では、数あるSF作品の中でも特に『ドラえもん』シリーズにおけるショックガンに焦点を当て、その特徴や設定、他の作品との比較などについて解説します。

『ドラえもん』シリーズにおけるショックガン

『ドラえもん』に登場するショックガンは、殺傷能力を持たない非殺傷兵器です。光線銃の一種と位置づけられることが多いですが、その目的は敵を気絶させることにあります。そのため、物語の中では、のび太を始めとする登場人物たちが、様々な場面でこのショックガンを武器として使用します。映画作品では特に多用されており、のび太だけでなく、しずかやスネ夫といった他の登場人物も使用している描写が見られます。

ゲーム作品においても、ショックガンは定番の武器として登場します。また、『ザ・ドラえもんズ スペシャル』では、ドラえもん自身が頻繁にショックガンを使用する様子が描かれています。

興味深いのは、その効果の多様性です。『ドラえもん のび太と鉄人兵団』では、ロボットに対しても効果があることが示されています。しかし、一方でドラえもんは「空気砲やショックガンでは、ロボット達に決定的なダメージを与えられない」と発言しており、その効果には限界があることも示唆されています。

さらに、作品によってショックガンの威力や効果が異なっている点も注目に値します。通常の人間相手では、防護服などで防御できる場合もあります。しかし、『ドラえもん のび太の魔界大冒険』や『ドラえもん のび太の新魔界大冒険』といった作品では、隕石を消滅させるほどの破壊力を発揮する描写もあります。この違いは、物語の状況や敵の特性によって設定が変化していることを示していると言えるでしょう。

また、テレビアニメ第2作第1期「空き地のジョーズ」では、威嚇用の銃が「ショックガン」と呼ばれているなど、作品によっては、気絶させるほどの攻撃力を持たない、単なる威嚇兵器として扱われる場合もあります。

さらに、『ドラえもん のび太と翼の勇者たち』では、劇中では「ショックガン」と呼ばれている一方、公式サイトでは「シビレガン」と表記されているなど、名称の揺らぎも見られます。

ショックガンとそのバリエーション

「空気ピストル」と「空気砲」の関係性と同様に、ショックガンにも大型版が存在します。それが「ショック砲」です。腕に装着する空気砲よりもはるかに大きく、乗り物に搭載できるほどのサイズで、『のび太と翼の勇者たち』に登場する鳥野博士のタイムマシンに装備されているのが確認できます。

さらに、『ドラえもん のび太の宇宙開拓史』に登場するロップルの銃もショックガンと呼ばれています。これも殺傷能力はなく、気絶させる効果しかありませんが、木を焼き切る程度の攻撃力は持っています。しかし、このロップルのショックガンは、ドラえもんが使用するひみつ道具のショックガンとはデザインが異なる点も注目すべきです。

他作品における類似兵器

『ドラえもん』以外にも、多くのSF作品にショックガンに似た兵器が登場します。『宇宙戦艦ヤマト』シリーズでは「ショックカノン」や「衝撃砲」と呼ばれ、地球艦船の主砲として、高い破壊力を誇る兵器として描かれています。

『ゾイドシリーズ』にも、大小さまざまなショックガンが登場し、威力や射程も様々です。これらの例からもわかるように、ショックガンという名称は、非殺傷兵器から強力な破壊兵器まで、幅広い兵器を指す名称として使用されていることがわかります。

まとめ

『ドラえもん』シリーズにおけるショックガンは、その威力の多様性や、作品ごとの設定の違いなど、興味深い特徴を多く持っています。本稿では、その一部を紹介しましたが、様々なSF作品におけるショックガンの存在意義や設定を考察することで、SF世界の多様性の一端を知ることが出来るでしょう。 また、他のSF作品における類似兵器との比較を通じて、この兵器が持つ多様な可能性についても考えることが出来るでしょう。

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