シルエットフォーミュラプロジェクト

シルエットフォーミュラプロジェクト (Silhouette Formula Project：SFP)

シルエットフォーミュラプロジェクト（SFP）は、『機動戦士ガンダム シルエットフォーミュラ91』に基づく架空の兵器開発計画であり、ガンダムシリーズにおけるメディアミックス企画のひとつです。このプロジェクトは、宇宙世紀0111年に地球連邦軍が新たなモビルスーツ（MS）の製造を決定したことをきっかけに、アナハイム・エレクトロニクス（AE）社が「サナリィ」の技術を盗用して開発を進めたものです。

背景

宇宙世紀0100年代半ばにおいて、地球連邦軍は軍縮へと進む中、アナハイム社は次期主力機コンペでの敗北を受け、焦りを感じていました。特に、サナリィ製の「ガンダムF90」に敗北したことは、AE社の威信を大きく傷つけ、その後の技術吸収を模索することとなります。宇宙世紀0112年、AE社は密かにシルエットフォーミュラプロジェクトを発動し、サナリィの技術を吸収するための新型MS開発に着手しました。

開発の経過

SFPの初期目標は、キャノンガンダムと同等の量産型MSを作成することでした。AE社は、サナリィ技術のベンチマークとして「ハーディガン」を開発し、その後、得られたデータを基にMS技術を進化させました。宇宙世紀0120年代にまでには、サナリィ製MSに匹敵する高性能試作機が完成します。また、クロスボーン・バンガードとの技術的な交流を経て、さらなる機能向上が達成されました。

このように、AE社はサナリィとの技術格差を解消し、多くの試作機を実戦投入しましたが、宇宙世紀0123年には重大な事件が発生します。これが「ゼブラゾーン事件」であり、AE上層部とCV司令部との裏取引が絡んでいます。この事件は、その後の技術争奪戦において重要な役割を果たしました。

主な機体と武装

ハーディガン

ハーディガンは、AE社が開発した機体であり、ヘビーガンの強化型として販売されました。この機体は、サナリィの技術を活用し、ビーム・ランチャーやビーム・ライフルを搭載しています。また、近接戦闘用のビーム・サーベルも装備されています。劇中では、ケビン・フォレストが搭乗し、多くの敵機を撃破していく様子が描かれています。

ヘビーガンII

ヘビーガンIIは、AE社のテストデータを元にした改修型であり、当初の開発目的はGキャノンの性能を向上させることでした。しかし、最終的に実現には至らず、後のMS開発に寄与することとなりました。

Gキャノン・マグナ

Gキャノン・マグナは、サナリィの技術を使い、ビームキャノンを装備して高い運動性を誇ります。この機体は、試験中にネオガンダムに撃破されるものの、その技術的進歩は大きな意味を持ちました。

シルエットガンダム

シルエットガンダムは、SFPにおいて技術盗用を基に開発されたMSで、F90とF91のデータを融合させた機体です。高性能教育型コンピュータを搭載し、パイロットの技術に応じた機体バランスが可能です。

結末と影響

SFPのエピローグでは、ゼブラゾーン事件は事故として処理され、その後の展開は詳しく描かれていません。これにより、シルエットフォーミュラプロジェクトはその後のMS開発に多大な影響を与えたことは間違いありません。AE社の技術的進化は、このプロジェクトなしには実現し得なかったといえるでしょう。

このように、シルエットフォーミュラプロジェクトは、ガンダムシリーズにおける技術競争や兵器開発の奥深さを物語っています。

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