シルバースター

シルバー・スターの概要

シルバー・スター（Silver Star）は、アメリカ合衆国の軍隊において、特に敵対する武装勢力との交戦時に勇敢な行動を示した兵士に授与される勲章です。この勲章は、アメリカ陸軍、海軍、空軍を含むすべての軍種において、名誉を表す重要なシンボルとされています。

沿革

シルバー・スターの起源は、1918年7月にさかのぼります。当時、アメリカ合衆国議会は「サイテーション・スター」という勲章を制定しました。これは戦闘での勇敢さを示す兵士に授与するもので、従軍記章のリボンに差し込む形式でした。サイテーション・スターは、米西戦争から遡って授与され、各戦争においても栄誉を表していました。

1932年になると、アメリカ陸軍長官はこのサイテーション・スターを「シルバー・スター」として改称することを承認し、1942年には議会で正式に認可されました。シルバー・スターは、サイテーション・スターのデザインを残しつつ、より正式な勲章としての地位を確立しました。特に、文民からの要望に応じて、従軍記章を持っていない者でも授与されることになった点は、この勲章が普遍的に評価される理由の一つと言えます。

デザイン

シルバー・スターは、直径1.5インチの青銅製の星形メダルで構成されています。その中心には直径0.1875インチの銀色の星が埋め込まれ、周囲には月桂冠があしらわれています。このデザインは、サイテーション・スターの名残を色濃く持っています。メダルの上部には金具があり、ここにリボンを通して制服の左胸に着用します。

リボンのデザインは、中央に赤いストライプ、両側に白と青のストライプを配し、戦士の栄光を象徴しています。また、略綬も同様のデザインで、受章者は状況に応じて異なる形状のクラスターを追加することができます。

勲章の序列

アメリカ軍におけるシルバー・スターの位置付けは非常に重要です。シルバー・スターより上位には名誉勲章、殊勲十字章、海軍十字章、空軍十字章などの11の勲章が存在します。そのため、いくつかの選考基準に基づいて授与され、特に戦闘時の功績に対する評価が重視されています。シルバー・スターは、名誉勲章や十字章に続く位置にあり、前線での勇敢な行動に対しては、多くの兵士が受章する機会が与えられています。

主な受章者

シルバー・スターを受章した著名な軍人には、ジョン・フォーブズ・ケリーやジョン・マケイン、テリー・デ・ラ・メサ・アレン・シニアなどがいます。これらの受章者は、仲間を守り、任務を全うするための卓越した勇敢さを示した実績のある人物たちです。

結論

シルバー・スターは、アメリカ軍の士気や誇りを象徴する勲章です。一貫して敵対勢力との交戦における勇敢な行動を評価するものであり、これからも多くの兵士にとって名誉ある象徴であり続けることでしょう。

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