シレット (紅茶)

シレット・ティーについて

シレット・ティーは、バングラデシュ北東部に位置するシレット管区で栽培される紅茶の総称です。紅茶の名称は、その多くが生産地域名に由来しており、ダージリン、ニルギリ、アッサム（インド）、ウバ、ヌワラエリヤ、ディンブラ（スリランカ）などがその例です。シレット・ティーもまた、その名の通り、シレット地域で生産される紅茶を指します。

製法

シレット・ティーの製造方法は、周辺諸国の紅茶と同様に、その大半がCTC加工（Crush Tear Curl）と呼ばれる手法を用いています。CTC加工は、茶葉を細かく砕いて粒状にする加工方法で、短時間で濃く抽出できるのが特徴です。残りの一部は、ブロークンやホールリーフとして加工されます。ブロークンはCTC加工よりも少し大きな茶葉で、ホールリーフは茶葉をそのままの形で乾燥させたものです。

品種と流通

シレット・ティーの中でも、STGFOP（Special Tippy Golden Flowery Orange Pekoe）やTGFOP（Tippy Golden Flowery Orange Pekoe）といった高級品種は、その希少性から高値で取引されることがあります。これらの高級品種は、かつては欧州メーカーによって独占されていたため、一般市場に出回ることはほとんどありませんでした。しかし、2003年からは日本への輸出が開始され、国内でも手に入れることができるようになりました。

特徴

シレット・ティーの味や香りは、産地の近いアッサム紅茶に似ていると言われています。しかし、シレット・ティーには、アッサム紅茶とは異なる独特の特徴があります。まず、紅茶特有の渋みが少ないことが挙げられます。これにより、紅茶になじみのない方でも比較的飲みやすいのが特徴です。さらに、シレット・ティーの最大の特徴として、上品な甘さがあります。この甘さは、他の紅茶にはあまり見られないもので、シレット・ティーならではの魅力と言えるでしょう。また、タンニンの保有量が少ないため、胃への負担が少ないのも嬉しいポイントです。

おすすめの飲み方

シレット・ティーは、お湯とミルクで煮出したチャイにすると美味しくいただけます。また、ストレートで飲んでも、その上品な甘さを十分に楽しむことができます。渋みが少ないため、ミルクや砂糖を加えなくても、美味しく飲むことができるでしょう。

まとめ

シレット・ティーは、バングラデシュのシレット地方で生産される、独特の風味を持つ紅茶です。アッサム紅茶に似た味わいながらも、渋みが少なく、上品な甘さが特徴です。チャイやストレートで楽しむことができ、紅茶初心者にもおすすめです。ぜひ一度、シレット・ティーの魅力を味わってみてください。

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