シロアホウドリ

シロアホウドリ

シロアホウドリ（学名：Diomedea epomophora）は、ミズナギドリ目アホウドリ科に分類される大型の海鳥です。

概要

シロアホウドリは、その名の通り、白い羽毛を持つアホウドリの一種です。他のアホウドリ類と比較して、特に大型であり、体長は107-123cm、翼開長は305-351cmにも達します。体重は8-9kg程度です。

翼の先端部分が黒くなっているのが特徴で、飛翔時には優雅な姿を見せます。この黒い部分は、識別ポイントとしても重要です。幼鳥の時期には、全体的に灰色がかった羽毛をしていますが、成長するにつれて徐々に白い羽毛へと変化していきます。

生息地

シロアホウドリは、主に南半球の海洋に生息しています。繁殖地は、ニュージーランド周辺の島嶼が中心です。非繁殖期には、さらに広範囲の海域を移動し、南極海などでも見られることがあります。

生態

食性

シロアホウドリは、主に魚類、イカ類、甲殻類などを食べます。海面を滑空しながら、水面近くにいる獲物を捕食することが多いです。また、海面に浮遊している動物の死骸なども食べることがあります。

繁殖

繁殖期は、他のアホウドリ類と同様に、集団繁殖地（コロニー）を形成します。通常、1つの巣に1つの卵を産み、抱卵期間は約70-80日です。雛は、孵化後約9ヶ月で巣立ちます。繁殖は隔年で行われることが多いです。

行動

シロアホウドリは、非常に長寿命な鳥であり、数十年以上生きる個体もいます。生涯のほとんどを洋上で過ごし、繁殖期以外は陸に上がることはありません。長距離を移動する能力に長けており、風を利用して効率的に飛翔します。

保全状況

シロアホウドリは、かつて乱獲や生息地の破壊などにより、個体数が減少しました。近年では、保護活動の成果もあり、個体数は回復傾向にありますが、依然として絶滅危惧種に指定されています。漁業における混獲や、海洋汚染などが、依然として生存を脅かす要因となっています。今後の保全対策が重要です。

人間との関わり

シロアホウドリは、その美しい姿から、多くの人々に愛されています。また、海洋生態系における重要な役割も担っています。環境保護のシンボルとしても、その存在は重要です。

もう一度検索