シンデレラは眠らない

『シンデレラは眠らない』

放送期間: 2000年1月10日～3月6日
放送時間: 毎週月曜22:00 - 22:54 (JST)
制作: よみうりテレビ
視聴率: 平均7.6%
原案: 寺館和子の漫画『獅子の娘』

『シンデレラは眠らない』は、家族の背景を持つ女性が自らの運命に立ち向かうサスペンスドラマです。物語は母子家庭で育った橋本瑶子を中心に展開。瑶子は子供の頃に父親の顔を知らず、思春期の時に母を失います。その後、彼女は定時制高校に進みながら、鉄工所で溶接工として働き続けます。

物語のターニングポイントは、1999年冬の出来事です。瑶子は、賃金の低さに不満を持つ同僚を追いかける際に、知らない男、岡田宗介に助けられます。実は、この男こそが瑶子の実の父親であり、彼は一流ホテル「レンブラントホテル」の社長でした。瑶子は運命的な再会を果たしますが、宗介はその日の昼食後に心筋梗塞で急死。彼女は父親の死とその遺族に対面します。

瑶子には後に、父の遺言によってレンブラントの社長に就任するという華麗な転身が待ち受けています。貴族社会に引き込まれた彼女は、親の富と権力を手に入れますが、それに伴う嫉妬や試練に直面します。特に、父の妻である紫や娘の都は、瑶子に対して冷たく、時に陰湿な行為を行い、彼女を苦しめます。一方で、瑶子の周囲には、父の存在の影を追っていた徹という人物があり、彼は宗介の死に何らかの陰謀が隠されているという疑念を持っていました。

また、瑶子の社長秘書である剛義則は、表向きは信頼のおける側近に見えますが、実は瑶子を利用してホテルを乗っ取ろうとしている陰の勢力という複雑な立場です。彼の過去には、父親を手にかけたという暗い歴史もあり、瑶子が倒れた時、彼が助けに入る場面もあります。

物語は次第にスリリングな展開へと進み、瑶子と剛は互いの孤独を分かち合うことで、予期せぬ絆を築いていきます。ただし、この愛は陰謀や嫉妬にまみれたものであり、彼女の身近に忍び寄る危険が増していきます。

最終的には、警察の捜査が始まり、瑶子の命を狙うシャンデリアが落下する事件が起きます。このような驚くべき展開が彼女のシンデレラストーリーをさらにドラマチックに彩ります。物語のクライマックスでは、真実が明らかになり、瑶子は果たして自身の運命をどう切り拓くのかが問われます。

本作は、サスペンスとヒューマンドラマが融合した作品であり、様々な人間模様を描き出すことで、視聴者に深い感動を与えました。特に、家族の絆や裏切り、自分を見失う中での成長がテーマとなっており、視聴者の心に残る名作となっています。

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