シンデレラボーイ (曲)

Saucy Dog「シンデレラボーイ」徹底解説

「シンデレラボーイ」は、日本の人気ロックバンドSaucy Dogが2021年にリリースした楽曲です。5thミニアルバム『レイジーサンデー』に収録され、リリースに先駆けて先行配信されました。

楽曲の背景

作詞はボーカルの石原慎也が担当。石原にとって初めて全編女性目線で歌詞を書いた楽曲です。恋愛で傷ついた経験や、友人からの恋愛相談が歌詞のインスピレーションになったと語っています。

歌詞と曲構成

音楽ライターの秦理絵は、この曲を「オンナの独占欲と執着を表現した楽曲」と評しています。サビの「シンデレラボーイ0時を回って」というフレーズが印象的で、Dメロでは「シンデレラ」と「死んで」をかけている点も特徴的です。

石原はDメロについて、サビが先にできて、ラスサビ前にもう一回盛り上げたいと思って歌っていたら、「あれ？“死んで”とかけられるじゃん。めっちゃいいやん」と気づいたと語っています。

ベーシストの秋澤和貴は、この曲を「サウシーらしさ全開でありながら、新しさも兼ね備えている」と評価。Dメロの少し間抜けな感じや、間奏のブルージーな雰囲気がその例だと挙げています。また、曲中に挿入されているラジオボイスは、当初秋澤が反対していたものの、完成版を聴いて考えを改めたそうです。

ミュージック・ビデオ

イラストレーター・漫画家のますだみくが手掛けたミュージック・ビデオは、楽曲の世界観をさらに広げるストーリー仕立ての作品です。ますだはメンバーとの親交があり、楽曲を聴いてすぐにプロットとVコンテを制作。最初の打ち合わせでそのほとんどが採用されたそうです。

2024年3月現在、ミュージック・ビデオの再生回数は1億回を突破しています。

チャート成績と反響

「シンデレラボーイ」は、Billboard Japan Hot 100で最高4位、オリコン週間合算シングルランキングで最高7位を記録しました。2022年には『第73回NHK紅白歌合戦』で披露され、大きな反響を呼びました。

特に、TikTokなどのSNSでの拡散や、YouTuberによるカバー動画の増加が、楽曲のヒットを後押ししました。Billboard Japan Streaming Songsでは、チャートイン139週目で自身初の6億回再生を突破しています。

2022年の年間カラオケランキングでは、優里の「ドライフラワー」に次ぐ2位にランクインするなど、幅広い世代に愛される楽曲となっています。

メンバークレジット

石原慎也 – ボーカル、ギター、作詞、作曲、編曲
秋澤和貴 – ベース、作曲、編曲
* せとゆいか – ドラム、作曲、編曲

「シンデレラボーイ」は、Saucy Dogの代表曲として、これからも多くの人々に愛され続けるでしょう。

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