シーア

シーア (Sia) - オーストラリアの音楽界の女王

シーア・ケイト・イゾベル・ファーラー、通称シーアは、1975年12月18日生まれのオーストラリアのシンガーソングライターです。彼女は独自の音楽スタイルと強烈なビジュアル表現で多くのファンを魅了しており、音楽業界における重要な存在となっています。

音楽キャリアの始まり

シーアの音楽キャリアは1990年代中期、アシッドジャズバンド「クリスプ」のボーカルとしてスタートしました。そこでの経験を活かし、ジャミロクワイのバッキングボーカルとしてもレコーディングに参加しますが、彼女の独特な声質が理由で本格的なデビューには至りませんでした。1997年にバンドは解散し、彼女はオーストラリアのレコード会社からソロデビューアルバム『OnlySee』をリリースし、その後イギリスの音楽デュオ「Zero 7」のリードボーカルとしても活動します。

成長と成功

2000年には、ソニー・ミュージック傘下のダンス・プールと契約を結び、翌年には2枚目のアルバム『Healing Is Difficult』を発表しますが、レコード会社の宣伝に不満を持つようになり、新たにGO! Beatと契約。その結果、2004年には3枚目のアルバム『Colour the Small One』をリリースしました。彼女の音楽は、ヒップホップ、ファンク、ソウルなどの多様なジャンルの要素を取り入れ、聴く人を魅了する独特のスタイルを確立しました。

知名度の向上とヒット曲

2012年にリリースしたニーヨとの共作『Let Me Love You (Until You Learn to Love Yourself)』が全英シングルチャートで1位を獲得し、イギリスでの人気を確立。2014年には、6枚目のスタジオアルバム『1000 フォームズ・オブ・フィアー』を発表し、シングル『シャンデリア』が大ヒットを記録しました。この楽曲は、その年のグラミー賞において最優秀レコード賞を含む4つの部門にノミネートされ、注目を浴びました。彼女のミュージックビデオにはダンサーのマディー・ジーグラーが出演し、MTV Video Music Awardsでは最優秀振付賞を受賞するなど、彼女のビジュアルアートも話題を呼びました。

日本での活動と影響

シーアは国境を越えたアーティストとして、多くの国々で活動を展開しています。2016年には、日本映画『秘密 THE TOP SECRET』の主題歌として「アライヴ」が使われ、日本版ミュージックビデオには女優の土屋太鳳が登場するなど、海外と日本の架け橋になっています。この楽曲は2018年にはHonda「オデッセイ」のCMソングとしても起用され、広く認知されました。

シーアは音楽だけでなく、映画や広告音楽など多岐にわたり、その才能を発揮しています。2019年にはフジロックフェスティバルで初来日公演を行い、大勢の観客を魅了しました。彼女の音楽やビジュアルアートは、現代のポップカルチャーに多大な影響を与えています。これからも彼女の音楽がどのように進化していくのか、多くのファンが楽しみにしています。

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