シーザーズ・スーパードーム

シーザーズ・スーパードームは、アメリカ合衆国ルイジアナ州ニューオーリンズに位置する、多目的に利用される巨大なドーム型施設です。このドームは、NFL（ナショナルフットボールリーグ）のニューオーリンズ・セインツの本拠地として知られ、年間を通して数多くのイベントが開催されています。

1975年に建設された当初の目的は、ニューオーリンズ・セインツのホームスタジアムとして利用することでした。しかし、アメフトの試合だけでなく、コンサート、政治集会、ボクシングの試合など、幅広いイベントに対応できる設計となっています。

2005年8月には、ハリケーン・カトリーナがニューオーリンズを襲い、スーパードームも甚大な被害を受けました。強風と洪水により屋根などが大きく損傷し、一時的に使用不能となりました。また、カトリーナによってニューオーリンズが水没した際には、避難できなかった市民の仮設住宅としても利用されました。

2005年のNFLシーズン中、セインツは本拠地での試合開催が不可能となったため、ルイジアナ州立大学バトンルージュ校のタイガー・スタジアムや、テキサス州のアラモドームなどを一時的な本拠地として使用しました。しかし、2006年9月25日には、セインツ対アトランタ・ファルコンズ戦でスーパードームでの試合が再開されました。

スーパードームは、NCAA男子バスケットボールトーナメントのファイナルフォーの会場としても複数回選ばれています。1982年、1987年、1993年、2003年、2012年に開催され、2022年にも開催されました。

2011年10月4日には、自動車メーカーのメルセデス・ベンツUSA社が命名権を取得し、「メルセデス・ベンツ・スーパードーム」と改名されました。しかし、2021年7月26日には、シーザーズ・エンターテインメントが20年間の命名権を獲得し、「シーザーズ・スーパードーム」と再び改名されました。

スーパードームは、スーパーボウルの開催地としても有名で、過去に7回開催されており、2025年には第59回スーパーボウルが開催される予定です。これは、スーパーボウルの開催回数としては史上最多となります。

また、プロレスの祭典であるレッスルマニアも過去に2回開催されています。2014年にはレッスルマニアXXXが、2018年にはレッスルマニア34がスーパードームで開催されました。

スーパードームは、その歴史の中で数々の困難を乗り越え、ニューオーリンズのシンボルとして、また多くの人々が集うエンターテイメントの場として、重要な役割を果たし続けています。

ハリケーン・カトリーナの影響

2005年のハリケーン・カトリーナは、スーパードームに壊滅的な被害をもたらしました。屋根が損傷し、内部に雨水が浸水するなど、復旧には長い時間を要しました。また、カトリーナの避難所としての役割も果たし、多くの市民が一時的に避難生活を送りました。この経験は、スーパードームが単なるスポーツ施設ではなく、地域社会にとって重要な存在であることを改めて示しました。

脚注

ハリケーン・カトリーナによるルイジアナ・スーパードームへの影響

外部リンク

The Caesars Superdome (英語)

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