ジェイムズ・オグルヴィ (第4代フィンドレイター伯爵)

ジェイムズ・オグルヴィ（1664年7月11日 - 1730年8月19日）は、スコットランドの弁護士、貴族、政治家であり、第4代フィンドレイター伯爵、初代シーフィールド伯爵として知られています。シッスル勲爵士、枢密顧問官でもありました。

生涯

第3代フィンドレイター伯爵とアン・モントゴメリー（第7代エグリントン伯爵の娘）の間に生まれたオグルヴィは、1685年にスコットランド弁護士会会員に選出され、法曹家としてのキャリアをスタートさせました。1681年から1682年、そして1689年から1695年までバンフシャー選出議員を務め、政界にも進出。1693年にはスコットランド法務次官に任命され、1702年から1704年、1705年から1708年にはスコットランド大法官を歴任するなど、要職を歴任しました。また、1696年から1702年、1704年から1705年にはスコットランド国務大臣を務めました。

オグルヴィは、法曹家としての能力と政治手腕を発揮し、その地位を確立していきます。1698年にはシーフィールド子爵を授けられ、同年には王立協会フェロー(FRS)にも選ばれました。1701年にはシーフィールド伯爵に叙されています。これらの叙爵の背景には、スコットランドとイングランドの合同を推進する政府が、オグルヴィの政治力を高く評価し、彼を重用したという意図がありました。

1707年の連合法制定に際しては、スコットランド側の代表の一人としてイングランドとの交渉にあたり、合同成立に大きく貢献しました。合同成立後には、その功績が認められ、3000ポンドの年金を得ましたが、次第に合同への幻滅を覚え、1713年には合同の廃止を求める法案を提出するという行動に出ています。

1713年から1714年までスコットランド国璽尚書を務めたほか、1707年から1710年、1712年から1715年、1722年から1730年の3度にわたり、スコットランド貴族代表議員として貴族院議員を務めました。1707年にはグレートブリテン王国の枢密院顧問官となり、同年には財務府裁判所主席判事に指名されています。1711年には父の死によりフィンドレイター伯爵を継承しました。

1730年8月15日にカレンで亡くなり、同地に埋葬されました。爵位は長男ジェームズが継承しました。

家族

1687年にアン・ダンバー（サー・ウィリアム・ダンバーの娘）と結婚し、三男二女をもうけました。

ジェームズ（1689年 - 1723年12月没）- 第5代フィンドレイター伯爵・第2代シーフィールド伯爵
ウィリアム（1699年5月6日生）- 夭折
ジョージ（1732年1月没）
エリザベス（1692年5月6日 - 1778年9月24日）- 1710年に第6代ローダーデイル伯爵と結婚。子あり。
* ジャネット（1720年12月25日埋葬）- 1716年にヒュー・フォーブスと結婚、のちの1719年に初代ファイフ伯爵と再婚。

ジェイムズ・オグルヴィは、法曹界、政界での活躍を通じて、スコットランドの歴史に名を刻んだ人物です。スコットランドとイングランドの合同という歴史的な出来事に深く関与し、その政治手腕を発揮しましたが、晩年は合同の廃止を求めるなど、複雑な政治的立場を経験しました。彼の生涯は、当時のスコットランド社会の変遷と、政治家としての苦悩を映し出していると言えるでしょう。

もう一度検索