ジェド・ホイヤー

ジェド・ルーム・ホイヤー（Jed Room Hoyer、1973年12月7日生まれ）は、メジャーリーグベースボール（MLB）のシカゴ・カブスでゼネラルマネージャー（GM）を務めています（2011年10月～）。

ニューハンプシャー州グラフトン郡プリマスで生まれたホイヤーは、28歳でボストン・レッドソックスのフロントに入るまで、大学の事務局で働きながら、大学の野球チームのコーチをするなどしていました。野球への情熱と分析力を生かし、着実にキャリアを積み重ねていったのです。

2002年にレッドソックスのフロント入りを果たし、当時GMだったセオ・エプスタインの下で働き始めました。エプスタインの下で、選手獲得、育成、チーム編成など、GMとしての基礎を学びました。2005年オフには、エプスタインが一時的にレッドソックスを離れた際、ベン・チェリントンと共に共同GMに任命され、その手腕を発揮しました。この共同GMの経験は、ホイヤーにとって大きな成長の機会となりました。

2009年オフには、サンディエゴ・パドレスのGMに就任し、本格的にチームのトップとして手腕を振るうことになります。エイドリアン・ゴンザレスをレッドソックスへトレードするなど、チームの再建に着手しました。若手選手の育成に力を入れ、将来を見据えたチーム作りを進めました。しかし、2011年オフには、レッドソックス時代の上司であるエプスタインがシカゴ・カブスの野球部門社長に就任したのに伴い、カブスへと引き抜かれる形でGMに就任しました。

カブスのGM就任後は、エプスタインや、共にパドレスから移籍したアマチュアの発掘や選手の育成部門担当のジェイソン・マクロードらと共に、打者中心のプロスペクト発掘・育成によるチーム再建を行いました。緻密なデータ分析に基づいた選手評価と、長期的な視点での育成戦略が功を奏し、カブスは着実に力をつけていきました。そして、2016年には、カブスを108年ぶりのワールドチャンピオンへと導き、その手腕を高く評価されることとなりました。長年のカブスファンにとって、この優勝は忘れられない出来事となり、ホイヤーはカブスの歴史に名を刻んだのです。

ホイヤーは、常に冷静沈着で、データに基づいた判断を重視することで知られています。また、選手やスタッフとのコミュニケーションを大切にし、チーム全体の士気を高めることにも長けています。カブス再建の立役者として、ジェド・ホイヤーの今後の活躍にも注目が集まっています。

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