ジェベルムーサ

ジェベルムーサ：エルムステークス制覇の競走馬から誘導馬へ

2010年2月15日生まれの競走馬、ジェベルムーサ。その馬名は、ジブラルタルの象徴であるジブラルタルロックの対岸の山に由来しており、母馬の名前にちなんだ命名である。

輝かしいデビューと若駒時代

2歳となった2012年11月、東京競馬場でのデビュー戦を飾ると、3歳時には条件クラスで2勝を重ねる活躍を見せた。重賞初挑戦となったレパードステークスでは4着と健闘し、その後も勝利を重ね、オープン入りを果たす。年末のフェアウェルステークスでも勝利し、将来を嘱望された。

重賞制覇とその後

4歳シーズンはマーチステークスで2着、平安ステークスで4着と惜敗するも、5歳シーズン、6月のオープン・大沼ステークスで復帰戦を勝利で飾る。そして迎えた8月のエルムステークス。2コーナー過ぎから早めに仕掛けたジェベルムーサは、直線で追いすがるライバルをクビ差退け、念願の重賞初制覇を達成した。この勝利は、彼の競走馬としてのキャリアにおける最高の瞬間と言えるだろう。

しかし、その後は再び休養に入り、6歳シーズンからの復帰戦では思うような結果を残すことができず、7歳秋には芝への挑戦も試みたものの、勝利には至らなかった。2017年10月18日、競走馬としての登録を抹消され、引退することとなった。

第二の馬生：誘導馬として

引退後は、JRAの日高育成牧場で乗馬として生活を送った後、2021年からは札幌競馬場の誘導馬として活躍。マイネルレーニアやモンストールといった名馬たちと共に、競馬場を華やかに彩った。2023年7月頃、誘導馬としての任務を終え、その後の消息は不明となっている。

血統と活躍馬

ジェベルムーサの半弟には、2021年の京成杯オータムハンデキャップを制したカテドラルがいる。また、祖母であるAnimatriceはフランスで重賞2勝を挙げ、1988年の英オークスでは3着という輝かしい実績を残している。この優れた血統背景が、ジェベルムーサの競走能力に貢献したことは間違いないだろう。

ジェベルムーサの競走生活は、短くも華やかなものであった。 エルムステークスでの勝利は、多くの競馬ファンの記憶に刻まれている。そして、誘導馬として第二の人生を歩み、競馬界に貢献した彼の功績は、長く語り継がれるに違いない。彼の今後の消息が、いつか明らかになることを願っている。

競走成績詳細については、JBISサーチやnetkeiba.comなどの競馬情報サイトを参照いただきたい。

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